OBBウェブサイトにはスロバキア行きの国際列車はウィーン南駅から発着と書かれているの
ですが、ガイドブックには大規模改修工事のためウィーン南駅は2009年12月から閉鎖と
書かれています。そこで出発直前に最近この列車を利用された読者のbanacoさんに質問して
みました。すると、ちゃんと南駅は存在していて、ここからスロバキア行きの電車が発着している
そうです。丁寧に教えていただきありがとうございました。
ウィーン南駅(東)
南駅の大規模改修工事に伴い、一部だけ仮設駅舎で運営していました。
かつて南駅を発着していた列車はウィーン西駅やマイドリング駅などに振り替えられましたが
例外的にブラチスラヴァ行き国際列車と近郊ローカル線の一部のみが現在も発着しています。
タクシーの運ちゃんも「南駅は閉鎖中だ」と答え、ブラチスラヴァ行きに乗りたい旨を
ちゃんと伝えないと乗せてくれませんでした。
ウィーン南駅(仮設)に切符の販売窓口は無く、自販機が2台あるのみです。
他にあるのは売店が1店と仮設トイレのみ。
これで「国際線」を選択してチケットを買います。スロバキアのブラチスラヴァまで
片道14ユーロ。
仮設駅の背後はウィーン南駅の大規模改修工事中で瓦礫の山が広がります。
18:25発のブラチスラヴァ中央駅行きが入線しました。2時間に1本の運行です。
(他にブラチスラヴァ・ペトロジャルカ駅行きもあります)
(右)出発後、ドナウ川を渡りウィーンを離れます。
国境を越えると突然駅員の制服が共産圏っぽくなり、駅舎の雰囲気も変わります。
隣に座っていた地元のおじさんが「ここからスロバキアだよ」と教えてくれました。
約1時間でスロバキアの首都ブラチスラヴァ中央駅に到着。
かつて鉄のカーテンで遮られ、物々しい国境越えだったこの鉄道路線も2007年に
シェンゲン協定締結後は出入国審査が廃止、ついには2009年からEUに加盟しユーロが
導入されました。今ではウィーンの郊外の物価の安いベットタウンのような感じです。
中央駅はロシアの田舎の駅のような佇まいです。
キオスクもロシア方式で商品を勝手に手にすることはできません。ショーケースの向こうに
並んだ商品を指定しなければならず、言葉が通じないと買うのが大変です。
店員は恐ろしく無愛想。
ウィーンから近郊電車でたった1時間で言葉もドイツ語からスラブ系に変わりロシア語の
ような響きです。
駅を出てみるとこれまたロシアの地方都市で見たような光景です。
無機質な灰色の建物をバックにトラムやトロリーバスが発着しています。
駅前のタクシーと交渉。旧市街のラディソンホテルまでいくらか聞くと
「メーターだよ。」との答え。
メーターでいくらぐらいか聞いたら「15ユーロだよ」という。
いくらなんでも5分ほどで15ユーロはないでしょう。「15ユーロだって?そりゃウィーンより
高いね、じゃあトラムで行くよ」と切り返してみましたが、ドアに貼ってあるタリフ表を指さして
「スロバキアのTAXI最低料金は15ユーロなんだよ。」と言われました。
(外国人料金か?)
長旅で疲れていて荷物も重いので仕方なく15ユーロで了承。
タクシーは約5分でホテルに到着、メーター表示は4ユーロでしたが、ボタンを押したら
突然15ユーロに(汗) 何という国だ。
無事、旧市街のラディソンホテルに到着です。