バセドウ病はその昔、「美人病」と言われていたようです。
欧米人に比べて目鼻立ちが悪く、眼が細い日本人がバセドウ病眼症になると
確かに眼は大きくなるので眼が大きい「美人」という言い方もあるのかもしれません。

ただ私自身の経験上、バセドウ病眼症になってしまうと「美人」になるどころかその逆になってしまう場合がほとんどではないかと思います。(患者さんには「美人度が下がる」という言い方でお話しをしています)

英語ではDisfiguring proptosis(眼球突出による醜形)と言います。

なぜ、そのようになってしまうのか。

バセドウ病眼症で眼窩脂肪が増えたり、筋肉が膨らんだりすると眼の後ろの容積が増え、眼球が前に出ます。
これが眼球突出という状態です。
眼球が前に出ると、その眼球に眼球の上や下にある脂肪が押されて前に出ます。
上眼瞼や下眼瞼が腫れているように見えるのはこのためです。

眼球突出すると、どのような顔貌の変化があるのでしょうか。
上のまぶたが腫れたようになり、下のまぶたに脂肪が出ますが
実はこれは主な問題点ではないのです。
一番の問題は、眼窩(眼球が入っているスペース)の向きなのです。

眼窩は45度ほどの角度で左右に開いた構造になっています。
バセドウ病眼症により眼球突出があると
それがそのまま45度開いたまま突出するので
左右の眼の位置がどんどん離れてしまうのです。

両目が離れることと、先述のまぶたの腫れが組み合わさり
それが見た目に大きな変化を与え、バセドウ病眼症特有の目つきになってしまうのです。

 

よく、美容外科でまぶたの脂肪を切除された方が来院されます。

が、患者さん達から聞く実感としてほとんど印象は変化していないようです。

悪いのは眼球の後ろの脂肪や筋肉であって、まぶたに出ている脂肪は悪者ではないのです。

我々の使命は、「美人度が下がる」状態になってしまった目つきを
生来の状態に戻すこと。
術後にバセドウ病眼症発症前の写真と比較して
元に戻っていることが実感できるととても嬉しく感じます。
 

昨年度実績2000件(うち眼瞼下垂手術941件、眼窩減圧150件)
群馬大学 眼科 非常勤講師
帝京大学 眼科 非常勤講師
涙道涙液学会 理事
アジア太平洋眼形成学会 理事
オキュロフェイシャルクリニック東京 中央区銀座1丁目ビル8F
03-5579-9995
http://www.oc-tokyo.com/