「夢という目標を持つ事で今までが嘘だったかのように真っ直ぐに歩き始める

そこに敷かれたレールは、自分が創りあげる自分の為のレール」

 

 

活動をはじめて1年ほどは、来る日も来る日も練習で、うまくいったわけではありませんでした。

 

けんじろが練習にこないので、良一といっしょに寮に押しかけて部屋まで呼びに行くと、おねしょをしていて、もじもじしていたり(前日、寮の過激な飲み会だったらしい・・・・)

(この頃から色々な才能があったのですね)

 

 

練習時、良一は原付でサークルの部室まで来るんですが、どこか壊れてたのか

2km/ℓくらいの燃料を毎回払っていたり

(この頃から色々意味不明)

(後に移動手段は中田くんのドラッグスター後部座席となりました)

 

鹿島はバイト先の深夜のコンビニでまさかのコンビニ強盗に襲われるも、

消火器をぶっかけ無傷で犯人を捕まえたものの、消火器の掃除が死ぬほど大変で複雑な心境になり、

表彰式にはハーフパンツTシャツのラフなカッコで30分遅刻し、気まずい雰囲気の中、表彰されたり

(この頃から色々ふざけていたんですね)

 

 

バンドの結果はでないのですが、ライブも少しずつ増やし、練習を重ね。着実に母体をつくっていきました。

なによりも、鹿島はこのような状況でも真っ当に生きている気がして心地よかったのでした。

 

この頃から残っている曲は

It's A Human Road
はりねずみな男

だったような気がします。

 

そういえば、こういう事がありました。

県外の事務所が愛媛に来て

オーディションらしきものを受けた時の事。

 

 

その時のエピソードは後の鹿島に多大なる影響を与えました。

 

今と違って、音楽に関する情報はなかったので、

愛媛県から具体的に売れるにはツアーして、全国に行くくらいしか、解らなかったのですが、怒涛のツアーやるなんて、へたれ鹿島には想像できなかったので、オーディションを受けたのです。

結果、グランプリなしの、準グランプリとなりました。

 

そして、まさかの・・・いやよくある展開?だったんですが、

代表者の鹿島が大人2.3人と話した時

大人

「まずはボーカルの城戸くんを東京へ行かせ修行をさせてから、バンドで売り出したい」

鹿島

「いえ、バンドなんで全員でいかないと意味ないですね」

大人

「いや、だからまず彼を色々経験させないと」

鹿島

「いやぁ・・・・その条件は飲めないし、よくわからないです」

大人

「わかってないと思うけど、そうした方が絶対いいから」

鹿島

「逆にその方がよくわからないですね」

大人

「じゃあ、どうするの?」

鹿島

「いやぁ・・・まぁそういう話ならいままで通り自分達でやります」

大人

「あぁ!そう!じゃあ、やってみればいいじゃん!」

 

鹿島

「おす!」

 

 

というような、ベタなやりとりがあり

 

「大人嫌いだわ〜」から「こんな変な人達ばかりだったら自分達でやろう」

 

と強く感じました(偏見含む)

 

「自分が創り上げる自分の為のレール

 

出来立てほやほや、ガタガタの歯車ではあったが

 

自分を表現できる居場所ができた事はこの上ない喜びであった

 

その歯車を、大事に温めさらに加速させるのでした」