嘉泉窯 15.5のブログ

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ましろを発表して一年になります

ましろって何ですか


そう聞かれて

まだはっきり答えることはできません


白磁のシリーズですか?

薄胎のものですか?


嘉泉窯の作品にもその流れのものはありますが

やっぱり

ましろはましろです


新作を作りました

ワインや大吟醸を飲んでいただく器として

作りましたが


ステムがない分

手のひらには大きく


自然と持っていただける形にしました


ましろは五感に響く焼物です

薄い白磁は

冷たさをそのまま伝え

そのフォルムは

香りの切れを

そして

見た目の優しさを

氷を入た時の高音の響きも

しっかり焼きしめているからです


そしてどの器より美味しく飲み物を味わって

いただけることでしょう


同じように見えるものでも

それは ましろ 独自のものです


1年前にお作りした ましろ

少しずつ進化しています

口当たり

造形


ましろ とは?

そう問いながら


三川内焼とは?

白磁とは?


と精進の過程です







僕が繋げる

そう言ってくれてからもう5年になります


この春めでたく?卒業し我が家へと戻って来ています

4年前進学してからゆっくり親子として、経営者として話をすることがなかったものですから

3カ月限定で親子の時を過ごすために帰省しています


一般的には母子のことですが

三川内焼のことと捉えると

息子の決断はこれからの100年を見据えたことであると

感じています


そのことを息子が自分の意識として捉えることができるかどうか

大切なところです


京都から三川内を見つめ

伝統について

家業について


迷いながらも、遊びながらも、やんちゃしながらも

考えて帰って来た息子がおりました


今は陶器と磁器の違いを感じながら

磁器の名工の元修行を始めています


40の時を見つめる時

自分の生み出したい焼物を

熱く語ってくれました


十五代がその40の時、あなたが生まれたのですよ


母としては3カ月の後も、傍にいてくれたらと思ってしまいますが

思うままに進んでもらおうと思っています


卒業おめでとう



去年の今頃は

究極の磁器のお急須を作ろうと目論んでいました


急須づくりで一番のポイントは茶漉しになります


磁器は1割縮む特性のため

収縮の違うセラミックは使えませんし

現在手彫りの穴の細かい同材質の茶漉しを使っていますが


当然穴も縮みますし、茶漉し部分にも釉薬をかけるため

陶器のお急須より、かなり手間がかかります


そんな訳で

まだ研究が必要です

嘉泉窯 究極の磁器急須がお目見えするのは

もう少し後のことになりそうです


奇をてらったものでなく

後発でも、新しいもの


美しい器を作っていきたいと思います