HPVワクチン接種で逆に子宮頸がんが増えてる?(パート1) | レジデントたちのモノローグ

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こんにちは。後期研修医の◯◯です。

 

以前、「子宮頸がんワクチンって結局どうなの?」のブログ投稿をしました。

個人的にはNEJMなどの有効性の文献や厚労省のホームページに記載してある有害事象のデータからすると「HPVワクチンの有効性は確率的には非常に小さい」と考えていました。

 

最近、「HPVワクチンを打ったほうがよいか、否か?」、の質問を受けたので、あのブログから少し時間経過しているので、あらためて文献検索してみました。

 

HPVワクチンに残された最大の課題は

子宮頸がん前がん病変(これがすべてがんになるわけではない)はワクチン接種で減少させるが、実際の子宮頸がんの減少効果はまだ証明されていない」ことだと思います。

このあたりがはっきりしていれば厚労省も積極的推奨に変化させるのでしょうけど。

 

日本以外でワクチンを積極的に行っている海外ではもう10年ぐらい経過しているし、HPVワクチンに関する有名な研究(NEJMに掲載されたFUTURE試験など)もその後調査を継続すれば子宮頸がん罹患率に差が出てきていると思われる。

 

では10年間ワクチン接種すると、どの程度子宮頸がん罹患率が減少すると予想されるか?

個人的に大雑把に計算してみる。

HPVワクチン接種が生涯にわたり有効であり70%程度の癌抑制効果があるとする(70%は厚労省が試算した数字)。平均寿命が約85歳ぐらいで15歳から毎年全員にワクチン接種すると国全体がワクチン接種対象者になるまで70年かかる。70年後に子宮頸がんが100%→30%へ減少(70%減少)。よって大雑把に計算すると10年後に10%減少(年率1%減少)となる。

 

それを踏まえて、各国の子宮頸がん罹患率をgoogle検索してみました。

イギリスのデータをweb上で見ると、ここ10年間で子宮頸がんはむしろ少し上昇しているだけでなく、ワクチン接種世代の20歳代を中心に罹患率上昇しており、50歳以上のワクチン接種と無関係な人たちの罹患率は逆に減少傾向です。これだけみるとワクチンの癌抑制効果の有用性はなさそうに思えます。

 

他の国のデータはどうなのか、と次々と検索していくうちに、おもしろいweb記事を見つけることが出来ました。

(パート2へ続く・・・)