速効型アナログ製剤は通常ヒトインスリンの死亡率または2型糖尿病のHbA1cと変わらない(ACP) | レジデントたちのモノローグ

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お疲れさまです。奄美中央病院の酒本です。

ACPジャーナル学習会からです。

 

今回のテーマはインスリンアナログ製剤とヒトインスリンの有効性に関する論文です。

 

超速効型インスリンアナログ製剤は2000年頃に発売され、かれこれ20年近くなります。2005年~2006年に前回奄美に勤務していたときは自分は糖尿病外来を担当していましたが、その頃よりインスリンアナログ製剤の有用性についてはよく語られ、徐々にヒトインスリンから変更になる症例が多くなっていったのを記憶しています。

 

いまではヒトインスリン投与症例を見る機会はほとんどない状態ですが、そこまで大きくインスリン市場が変わった割に、また食後血糖や低血糖の頻度などの効果の点から、学会がアナログ製剤を推奨してきた割には、HbA1cに対する影響、低血糖などの副作用、長期予後に関する死亡率など、アナログ製剤とヒトインスリンの間で有意差はあまりないことが判明しました。

 

糖尿病に関するエビデンスについて振り返ると、合併症減少予防のエビデンスがあるのはメトホルミンぐらいで、インスリンはその効果は実証されておらず、この結果はあたりまえだったかもしれません。

 

となると違いがあまりなければ高価なアナログ製剤の出番は少なくなり、時代に逆行してヒトインスリンが処方されることが多くなる可能性もあります。今後の学会の動きに注目していきたいと考えます。