病気のスクリーニングは、無症状の成人の命を救うか?メタ解析と無作為化試験の系統的レビュー | レジデントたちのモノローグ

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こんにちは。永遠の後期研修医●●です。

 

今回の文献は、胃内視鏡検診の延長線上で、他の検診のEBMはどうなっているか調べて見ました。

 

2015年International Journal of Epidemiologyに掲載された論文です。

Does screening for disease save lives in asymptomatic adults? Systematic review of meta-analyses and randomized trials 

病気のスクリーニングは、無症状の成人の命を救うか?メタ解析と無作為化試験の系統的レビュー

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25596211

 

下記が結果の表です。

これによると疾患特異的死亡率の減少を認めるものはあるが(便OCヘモ、マンモグラフィー)、全原因死亡率は変わらないという結果です。

 

胸部レントゲンやPSA採血は有意差みられず。この表にはないけど、欧米では胃がん検診も有効性は証明されていません。

 

なので検診でエビデンスがあるのは、乳がん検診のマンモグラフィーと大腸がん検診の便OCヘモとなります。あと韓国や日本という胃がんの発症が多い地域に限定すると胃内視鏡検診も、一定のエビデンスがあります。

 

ではパート3で胃内視鏡検診の計算をしましたが、上記の表からマンモグラフィーと便OCヘモをRR比から概算すると

 

1)マンモグラフィー

・乳がん死亡(プラセボ群)

年間乳がん死亡リスク 0.022%(10万人あたり22人)

・乳がん死亡リスクの減少(RR:0.75)(介入群)

年間乳がん死亡リスク  0.017%(10万人あたり17人)

(途中省略)

結果→平均寿命が約1.4日延びる

 

2)便OCヘモ

・大腸がん死亡(非介入群)

年間胃がん死亡リスク 0.040%(10万人あたり40人)

・大腸がん死亡リスクの減少(RR:0.84)(介入群)

 年間大腸がん死亡リスク0.034%(10万人あたり34人)

(途中省略)

結果→平均寿命が約1.7日延びる

 

以上から誕生月検診をすべて受けたと仮定すると、エビデンスがあるのは上記2つと胃内視鏡検診なので、合計3つを足し算すると、平均寿命が約8.3日延びる

 

結論:「誕生月検診にて平均寿命は約8日延びる」と予想される

 

たった8日しかない、なのか8日も延びる、なのか個別の判断に委ねられると思いますが、検診としての一律の対応は、労力の割には効果が非常に少なすぎると思うのですがいかがでしょうか?

 

(次回に続く?)

 

 

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