胃内視鏡検診は受けたほうがいいのか?有効性はどの程度なのか?(パート3) | レジデントたちのモノローグ

レジデントたちのモノローグ

鹿児島民医連の研修医ブログ。
鹿児島・霧島・奄美など県内各地の地域医療を支える初期・後期研修医たちの奮闘記!


テーマ:

こんにちは。永遠の後期研修医●●です。

 

胃内視鏡検査で約50%胃癌死亡率減少効果(RR:0.50の場合)があるとすると、

予後の改善はどの程度になるのか?

 

あくまでも確率の問題ですが大雑把に計算してみます。

下記が各種データです。

①日本の総人口は約12700万人

②日本人 年間全原因死亡数 134万4000人 

年間死亡リスク 1.055%(10万人あたり1055人)

③全がん死亡数 年間約37万人

年間全がん死亡リスク 0.291%(10万人あたり291人)

④胃がん死亡

年間胃がん死亡リスク 0.036%(10万人あたり36人)

→死亡リスクが半減すると(RR:0.50の場合)

 年間胃がん死亡リスク  0.018%(10万人あたり18人)へ減少

 

胃がん死亡が減少して、他の死亡が減らないと仮定すると

年間全死亡リスク1.055%→1.037%へ減少(hazard比0.982)

胃がん死亡だけ減っても全原因死亡への影響は非常に少ない

 

これを踏まえて予後延長効果を概算すると、

仮に10万人が胃内視鏡検査を受けるとする。

検査を受けなかったプラセボ群→年間全原因死亡者数1055人

検査を受けた群→全原因死亡者数1037人

検査を受けなかったプラセボ群の1年間の生存日数

(10万人-1055人)×365日=36114925日

検査を受けた群の1年間の生存日数

(10万人-1037人)×365日=36121495日

よって検査を受けることで1年間・10万人あたり

36121495-36114925=6570日の生存期間延長となる。

一人あたりに計算すると1年間で

6570日÷10万人=0.065日の生存期間延長

となると平均寿命が80年と仮定すると

0.065日×80年=5.2日となる

以上より、胃内視鏡検査を生涯の間で1回以上受けると、平均寿命が約5日延びることになる。

 

完全に算数の計算になりましたが、たぶん大体合っていると思います。間違っていたら連絡ください。

 

あくまでも平均値・確率論ですが、そう考えると50歳以上になってから毎年内視鏡を受けると人によっては20回ぐらい受けるかもしれません。そうなると寿命延長と検査に要した時間は割に合わないことになります。

生命保険と一緒ですね。あとは個々の判断になるかと考えます。

 

パート2の文献を踏まえると相場としては

50歳から70歳ぐらいに(65歳以上になって)生涯1度だけ胃内視鏡検査を受ける」あたりかな。

 

さまざまなご意見をお待ちしています。

 

(パート4に続く、かもしれない)

 

かみんさんをフォロー

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス