クローバー(シロツメグサ)の3枚の葉には、『希望』、『信仰』、『愛情』といった意味があり、これが四つ葉になると『幸福』という意味が加わるのだそうです。

ヨーロッパでは古くから、これを見つけると幸運が訪れると言われ、大切にされてきたようです。

 

ただ、自然に四つ葉になる確率は約十万分の一と低く、自然にできたものにはめったにお目にかかれないことになります。

ところが先日、成長途中のクローバーが“事故”に遭うと、急激にこの確率が高くなることを知りました。

事故とは、成長途中の若い葉が人に踏まれたりすることなどを指すのだそうです。

 

10年程前に目にした新聞の記事に、こんなものがありました。

『日本の農家の人が、田んぼのあぜ道で見つけたクローバーに21枚葉のものがあり、これがギネス記録に認定された』というものです。

それまでのギネス記録は、やはり今回と同じ人が発見した17枚葉のクローバーだったそうです。

 

私が小学生のころには、すでに“四つ葉のクローバーを見つけると幸福になれる”という『四つ葉のクローバー伝説』が知られており、見つけたら押し花にして長く持ち続ける、ということが流行していました。

私も家の庭の隅にもたくさんのクローバーが生えていたので、その中に座り込んで長い時間それを探したことが何度もありました。

しかし、なかなかそれを見つけることはできませんでした。

 

そんなある日、土蔵の横にある金属などの燃えないゴミを捨ててある場所の周辺もたまたま探してみたのです。

すると、四つ葉どころか葉が折り重なって何枚もついているものがたくさん見つかったのです。

おぼろな記憶ですが、葉が12~17枚もついたものがたくさんありました。

その場所は、残った農薬を入れた缶も捨てられている場所だったので、“農薬の捨てられている場所”と“幸せが訪れる”というイメージがどうしても結びつかず、こんな場所では四つ葉のクローバーは絶対に見つかるはずがないとの先入観がありました。

ですから、そこで四つ葉以上のクローバーが見つかったことをとても不思議に感じたことを今でも良く覚えています。

 

実は、この記事を読んで私と同じ体験をしたことを思い出した、という同僚がいたのです。

 

このギネス記録は私の体験した出来事とは全く関係のないことなのかも知れません。

でも、クローバーの葉の数は4枚までが自然の突然変異の範囲内で、それよりも多いものを見つけても、5枚目以降に与えられる意味は今までとは真逆な不吉なものになってしまうかも知れませんね。

 

ほどほどが幸せ、ということでしょうか。 〔 カーネル笠井 〕