大手塾に通っている六年生のさんが話してくれました。

 

さん「9月に入ってから、男子のがんばりがすごい!」

のだそうです。

 

夏休み前までは幼くて雑でいい加減だった男の子が目の色を変え、わき目も振らずに勉強に取り組むようになった様子が目に浮かびます。

こういったときの男の子のパワーには圧倒されるものがあります。

 

Kさん「でも、私も負けないわ!」

女の子も負けてはいません。

 

この時期になると、どの子も夏休み前に比べて3割くらいはパワーをアップさせて勉強に取り組むようになります。

ですから、今まで通りにやっていたのでは成績(偏差値)が下がってしまうことになります。

こんな中で成績を上げるのは至難の業です。

でも、どうしても成績を上げなくては自分の目標に達しない子も数多くいるのです。

 

こんなときには 『伝家の宝刀』 を振るうしかありません。

それは何かと言うと 『ねてもさめても』 なのです。

私が以前所属していた塾では、卒業記念に 『ねてもさめても』 という表題の、金言ときれいな写真の載せられた本に、指導員の寄せ書きを入れたものを贈っていました。

ここでは、『寝ても覚めてもあることを思い続けていると、いつの間にかその夢や希望が叶う』、という意味で使っていました。

 

受験勉強も正にその通りだと思います。

寝ても覚めても勉強のことばかりを考えている子だけが、飛躍的に成績を伸ばすことができているのです。

ですから、卒業生よりも、むしろこの時期の受験生にこそこの言葉を贈りたいと考えていたのです。

 

しかし伝家の宝刀ですから、あまり何回も使うことはできません。

それに、あまり長い期間も使うこともできません。

今から受験までの数ヶ月間が、これを使う時期も期間もぴったりなのです。

 

この時期にこそ、“寝ても覚めても勉強のことだけを考える”、という経験をぜひ一度はして欲しいと思うのです。  〔 カーネル笠井 〕