Be with you 62 | 嵐さんに寄せる想い~ここママの妄想小説

嵐さんに寄せる想い~ここママの妄想小説

嵐さんが大好き。
メンバー全員大好きですが、
特にも相葉くんに惹かれてやまない櫻葉erです。

気乗りしないまま迎えたパーティー当日。





鏡に向かい、慣れ切った手つきでネクタイを締めながら深い溜息をついた。







訊ねるチャンスはいくらでもあった。




あったのに




『潤と一緒に行くのか』





そのひと言がどうしても言えなかった。







そんな事はないと
パーティーには行かないと
そう答えてくれるならいい。





でも、もしその問い掛けを肯定されたら







恥ずかしそうに、嬉しそうに




アイツがもし『はい』と答えたら





きっと俺は訊ねたことを、色んなことを、後悔してしまいそうで……









「櫻井様、お待ちしておりました」




華やかな会場に相応しい、最高級品を身に付けた人、人、人。
 



 
テレビや雑誌で見かけるような人達の中に、もしかしたらと視線を巡らせると




えっ……





よく知ってる小さな背中を見つけた。








「おい、こんな所で何してるんだ」

「あれ、翔さんじゃん。奇遇だね」

「奇遇だね……じゃないだろ?
お前、どうやって此処に潜り込んだんだ」

「潜り込んだなんて人聞きが悪いなぁ」





皿の上の料理をフォークで弄びながら、ニノが白い頬を膨らませた。







大野開発の設立20周年を祝うパーティーにどうしてニノが呼ばれているのか、その理由が分からない。





「俺が招待したんだよ。
ニノは俺の大切な恋人だからね」

「智くん?」






久しぶりに会った親友の意外過ぎる言葉に、俺はただ驚くばかりだった。








つづく