レンピッカ Portrait de Marjorie Ferry (1932)レンピッカの作品はロンドンのRAAでの展覧会で堪能しました。彼女の描く絵は色彩にしても描線にしても非常に個性的で、一度でも観ると忘れられないタイプの絵です。この絵「マジョリー・フェリーの肖像」は1932年の絵ですが、背景の銀色を思わせる色彩に、彼女らしい無機質なタッチで人物と衣装が描かれていて、SF物の映画に出て来そうな古さを感じさせない肖像画です。以前読んだ批評では、ポーランド出身のタマラ・デ・レンピッカは奔放な女性で両性愛者のため、この対象も彼女の愛人だと考えられます。