すバラしい日曜日雨のしずくを土が吸い込んでいるのがわかる強すぎない雨だからしっとりと土地が静まっているのがいい里芋の葉にたまる雨粒が揺れるのやコスモスの薄い花びらの端から落ちる直前の水滴の水の柔らかさに見惚れる傘を差していても 指を濡らしてでも立ち止まり 見ていたくなる猛暑の夏を見送った後の微かな季節の移り目に 静かな雨はいい街道筋は秋祭りの前祭で賑わっていてその頃には雨も上がり向こうからお囃子が聞こえて来る軽トラの荷台舞台では 軽やかな笛太鼓の生の音色とおかめとひょっとこではない わたしにとっては珍しい白い牡狐が踊っていたこの直後にまさに狐に抓まれたような出来事が起こった…町々の集会所や周辺の屋台に近所の人たちが三々五々集まって来るのも 心温まる光景人や 会話や 声や笑顔やお店や 食べ物や風景や 佇まいや 音や 音楽や匂いや 色や 形や 数字が元気をくれるものですがこの日は その全てと それ以上の思いがけない出来事や風景が現れたすバラしい日曜日でした