カラサワの演劇ブログ

演劇関係の雑記、観劇記録、制作日記、その他訃報等。観劇日記は基本辛口。これは自戒とするためでもあります。
Twitterでも演劇のこと、おりおりつぶやきます。
カラサワ@cxp02120


テーマ:

先日、ある役者さん(次回公演に出演をお願いしている)と面談、という名の飲み会を行ってきたのだが、あ、この人は典型的なムササビ型だな、と思った。私の中で、役者さんは大きくわけて、“ライオン型”と“ムササビ型”に分類される。

 

声優の大塚周夫さんに生前、インタビューしたことがある(アンドナウの会編・『僕らを育てた声 大塚周夫編』)のだが、そのとき、「劇団は動物園」という言葉が出てきた。演出家の早野寿郎氏の言葉で、

「動物園に客を呼ぶのははライオンやキリンだが、そういうのばっかりいても仕方がない。猿もいなきゃいけないし、熊もムササビも要る」

……つまり、バラエティに富んだメンバーがいないと成立しないということである。 スター役者(ライオンやキリン)は必要でも、そればかり並べて動物園を経営することはできない。

 

中でも早野氏は大塚さんのことを「ムササビ」と表現したという。

「動物のくせに空飛んで、水にも潜れて、食い物も木の実から昆虫、カタツムリ、なんでもいい。ずっと木の上に棲んでいるから他の動物ともあまり縄張り争いとかをしない。アジアから南米、北欧、ロシアまで世界中に分布している。つまりどこでも生きていける」

のだそうで、大塚さんはそう言われたことをかなり嬉しがっていた。 確かに大塚さんは声優としてリチャード・ウィドマークやチャールズ・ブロンソンの吹替えとして活躍、アニメでは『ゲゲゲの鬼太郎』のねずみ男、『チキチキマシン猛レース』のブラック魔王などで知られる他、舞台役者として舞台に立ち、また映画やテレビにも200本近く出演している。まさに万能のムササビ役者である。

 

もちろんライオンや虎のいない動物園は寂しいが、しかし確かに演出家にとってはムササビ系の役者がいちばんありがたい。私のように、舞台もやれば映像もやる、イベントの構成からお笑いライブの主宰までやるという人間にはさらなりである。……考えてみれば自分がムササビ型の(笑)演出家なので、役者もそういうタイプを好むのかもしれない。 

 

「声優の世界では、僕は虎、もしくはライオンです。でも、舞台の世界ではムササビなんだな」

とおっしゃった大塚さんは、確かに舞台では脇に徹して、主役の補佐を務めていた。

 

「もちろん、中にはライオンでもムササビでもない役者もいる。ヌートリア型というのかな。ハッポン(山谷初男)なんかそうですね。何教えても、絶対うまくならない。演技なんかそもそも出来ないんです。でも、味があるというのかな、いったん役にはまれば、その存在感が凄い。ヌートリアがこう、ぼうっと月を見ている芝居なんかしたら、ムササビは恥ずかしくて穴にもぐりこみたくなっちゃいます」

 

ライオン好きな子供はやがて動物園から卒業する。しかし、ムササビやヌートリアの生態のファンになった人というのは、一生動物園に通いつめ、飽くことなく檻を眺めている。

 

AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

karasawa-sanさんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

AD

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。