カラサワの演劇ブログ

演劇関係の雑記、観劇記録、制作日記、その他訃報等。観劇日記は基本辛口。これは自戒とするためでもあります。
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池袋シアターグリーン BOX in BOXにてザ・東京マルガン『神様より愛を込めて』観劇。

 

町内会に古くからある桜の木に、今年も満開の花が咲く。恒例の桜まつりを開催しようと、町内会長はじめ町のみんなは大張り切りだが、ひとつ気がかりなのは、桜の木をはさんで立つ神社と教会。この二つの家は長いこといがみあっており、最近はそれが原因か、町内に怪奇現象が起こりつつあった。 

 

それでも町内会では祭の準備を進める。そんな中、桜の近くのたこ焼き屋の屋台で働く小夏は、神社の娘・友里恵と、教会の息子・博の密会を目撃してしまう。二人は親の許さぬ恋人同士だったのだ。 

 

小夏は何とか二人の仲を親たちに認めさせようと行動を開始する。そんな中、今年の祭のゲストである霊能者、血祭イタコ(名前w)がやってくる。変な女ではあるが、本当に霊能力はあるらしい。その彼女をめぐっての町内での恋のさやあても起きる中、不穏な状況で祭がはじまるが、その最中に町内会の人々が妖怪に取り憑かれてしまう……。 

 

東京マルガンという劇団は初めてみる、と思っていたが、なにやら役者やギャグの質に見覚えがある。……と思って確認したら、以前観劇した舞台『けんせつ小町』の劇団、作・演出も同じ山添ヒロユキだった。あの時は清水建設がスポンサーだったので、ギャグも控えめだったが、今回はストーリィを寸断してしまうくらい、笑いの量が多い。ここの劇団は、、脚本にあるギャグに加え、役者たちが稽古途中にどんどんギャグを増やしていくのだという。 

 

『けんせつ小町』のときも思ったが、ここはあくまでギャグ中心で、あまりストーリィの整合性を重んじない劇団なのだろう(それは劇団の自由で、悪いことではない)。妖怪たちの出現と、桜の木との関係性も不分明だし、なによりカトリック教会の息子、という設定のミスだけでこの話は成立しない(カトリックの司祭は結婚が許されない)。……とはいえ、そんなことはどうでもいいか、と見てて思わせてしまうユルい楽しさがこの劇団の真骨頂であるのだけれども。 

 

ただし、これは『けんせつ小町』のときも感じた欠点であるが、主人公が完全に“語り手”なってしまって、主人公自身の負うドラマが弱い(つまり印象が薄い)、というのは、笑いはともかく“演劇”として少し困る部分だろう。ラブカップルが何組も成立する話ならば、なにより主人公の小夏自身の恋バナを話に取り入れなくては(それを匂わせてもいるのだから)、観客の共感を完全にはつかめないと思う(ただし、それはそれとして、小夏を演じた太石好美のツッコミの“間”のよさには感心した。続く話の途中でツッコミを入れて、話の流れを滞らせないのだから感服!)。

 

一人一人がやかましいくらいに個性豊かな中で、それでも“異物”として赫赫たる個性の輝きを見せていた新井利津子は見事。この人のこの個性はやはり、こういう使い方がベスト・オブ・ベストだと思う。ここの立役者たる石尾吉達すら、ときに食っていた。そして、登場シーンでこれだけインパクトあるのだから……と思っていたら、クライマックスでのあのメイク! いや、困った。次に彼女使うときには、意地でもこの上をいかせないといけないではないか。できるのか、そんなこと。

 

観ていてとても懐かしい気分になったのは、かつての『てなもんや三度笠』や『ごろんぼ波止場』といった、われわれの世代がテレビでなじんでいたバラエティコメディの風味がここに残っている、ということだろう。この味は個性としてずっと大事にしてもらいたいと思う。……うーん、それにしても次のりっちゃんの使い方がなあ(笑)。

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