(一部追記、加筆しました)

 

以前、元厚労省職員の宮本俊男氏らが関与した、子宮頸がんに関する捏造調査報告の記事を書きました。

 

◆ 日本医療政策機構6兆円の捏造報告書による世論誘導~子宮頸がんワクチンと乳がん検診利権の闇

 

 

今回は、厚労省から出向し、現役の職員である立場で、公金留学で世論操作のための論文を書いた村澤秀樹氏を紹介します(村澤氏の略歴はこちら)。村澤氏は、ワクチンメーカーから多額の資金援助を得てHPVワクチン導入に大きな役割を果たした今野良医師や、GSK(グラクソスミスクライン)の身分を隠してHPVワクチンを推奨する論文を執筆した荒川 一郎氏とも仲良しのようで、共著者に名を連ね、その後も共同研究もしています。

 

まさに、産官学の癒着です。

http://www.jinji.go.jp/kensyuu/kokunai.pdf

 

「子宮頸がんの健康関連QOL評価及び予防施策の臨床 経済学的研究」

平成 26 年度 筑波大学大学院人間総合科学研究科ヒューマン・ケア科学専攻 村澤 秀樹

http://hdl.handle.net/2241/00126622

https://tsukuba.repo.nii.ac.jp/?action=repository_uri&item_id=35365&file_id=17&file_no=1

(博士論文のPDFファイル全文 7.5Mb)

この分野の勉強を始めたばかりで、かつ、臨床に関して全くの無知であった私
に対して、研究指導を行ってくださった、自治医科大学附属さいたま医療センタ
ー教授 今野良博士、帝京平成大学薬学部准教授 荒川一郎博士に心より感謝致します。ご両人のご指導がなければ、今こうして博士論文を執筆することはできなかったと言っても過言ではありません。そして、本論文で行ったアンケートに
協力して下さった、帝京平成大学の女子学生と関係者にお礼申し上げます。

 

全く無知であったのに、わざわざワクチン宣伝の論文を書く目的な何なのでしょうか?

 

論文の内容も、今野・荒川両氏の入れ知恵と、バイアスの塊のような無茶苦茶な内容です。

 

前書き(博士論文5ページ)においては、おそらく荒川氏、今野氏より指導を受けて書いたのでしょうが、ミスリードさせるためのあらゆるテクニックが駆使されています。

 

検診について、1974年(S49)に、150万人が受けるまでに広がったのに、今はあたかも検診受診者が減少し、そのために死亡率が下げ止まったかのような印象を受けますが、芸術的なミスリードを誘う文章です。

 

参考として、当時検診の対象であったと思われる1975年の30-69歳女性人口は、2662万人で、150万人の受診ということで、受診率は、5.6%にすぎません。

 

(本論文が書かれた時点で利用可能であったはずの受診率データとして)2010年の子宮頸がん検診受診率は、20歳~69歳の単年度受診率で、28.7%(国民生活基礎調査)。

これを、20-69歳の人口から、およその受診人数を計算すると、2010年の20-69歳の女性人口が、41,681,869人ですので、2010年に子宮頸がん検診を受けた女性は、11,962,696人

 

端数に意味はありませんので、約1200万人が受診していることになります。

 

整理すると、子宮頸がん検診の単年度受診者について

 

       受診者     受診率

1974年 150万人    5.6%

2010年 1200万人  28.7%

 

(追記: 厚労省の指針にしたがった2013年の過去2年の受診率は42.1%)

 

現在のほうが、はるかに受診率も、受診人数も多いのに、論文には全く正反対の印象を受けるように意図的に誤解させる文章が書かれています。

 

このように、同じ条件で数字を比較することなく、比較できない一方の数字のみ提示し、言葉だけで印象を操作する手法は、芸術的ともいえる悪意満載の誘導テクニックです。

 

事実は、日本の検診受診率は、1970年代に約5%程度と、欧米に比べはるかに低かったのに、日本の子宮頸がん死亡率は、欧米並みに自然低下したのです。

 

そして、受診率を大幅に向上させたこの十数年間のデータを見ると、死亡率は横ばいから微増傾向にあり、検診受診率が上昇した効果が全く見られないということです。

 

検診受診率と死亡率については、宮城悦子氏のデタラメを指摘した記事に詳しく書いていますので参考としてください。

宮城悦子氏の「洗脳教育」3(最終回)~ 子宮頸がん検診で死亡率が下がるという説明はデタラメです!

 

 

次に論文の本題、疾患モデルと経済性については、特に20代女性に対する過剰診断、過剰治療の問題には一切言及せず、さらに、CIN3(高度異形成)の自然治癒について言及していません。特に20代多くのCIN2/3は自然治癒し、無理やり検診を受けなければ治療の不利益をこうむりません。

 

現在でいう、CIN3(非浸潤癌(上皮内がん))は、本来は、大部分が自然治癒し、検診によって、過剰診断が行われていることは公然たる事実で、疑いようがありません。

 

British Journal of Cancer (1989) 60, 132–141

Natural history of cervical neoplasia: consistent results obtained by an identification technique

http://www.nature.com/bjc/journal/v60/n1/pdf/bjc1989236a.pdf

 

詳しくは、20代の子宮頸がん検診キャンペーンはGSKらによって仕組まれた陰謀参照

 

 

 

海外では、20~30代の検診による過剰診断、過剰治療、それに伴う不妊、流産等の不利益を問題視し、検診を減らす方向に向かっています。しかしこの論文ではそのような問題に言及せず、CINについても片っ端から見つけ治療し、不利益をこうむるとの仮定で経済的な試算が行われており、そもそもの仮定となるストーリーが不適切です。そのため、結論となる経済効果については全くの的外れで、論文の結論である経済価値の試算結果は全く無意味です。

 

次に、看護学生への意識調査についてですが、荒川一郎氏が教授として働く帝京平成大学 の元で学ぶ看護学生に意識調査をしているのですが、研究の目的に沿ったバイアスのかかった回答をすることは当然に予想され、一般の看護学生を代表する意見を反映しているとは到底思えません。

 

 

最後に利益相反についてですが、博士論文では記載されていませんが、同内容を投稿した英語論文に記載があります。

An Evaluation of Health-related Quality of Life for Hypothesized Medical States Associated with Cervical Cancer. Asian Pacific Journal of Cancer Prevention. 2014;15(22):9679-9685.

Hideki Murasawa1,2*, Ryo Konno3 , Ichiro Okubo1 , Ichiro Arakawa2

 

Acknowledgements
We greatly appreciate the assistance of many
individuals who cooperated with our research, including
the students of the nursing department of Teikyo Heisei
University, and staff associated with the University’s
Nakano campus. We are also especially grateful to Ms.
Chihiro Iwasaki, an undergraduate student in the Faculty
of Pharmaceutical Science, who helped to prepare
and distribute the questionnaire. The first author(村澤秀樹) is an
employee of the Japanese government and receives support
from the Domestic Research System (Doctoral Course)
for administrative officials of the National Personnel
Authority of Japan
. He graciously appreciates this
support and the persons associated with it. This research
has received no support, per se. However, RK(今野良) received
fees from the GlaxoSmithKline group of companies and
Merck Sharp & Dohme (MSD) for expert testimony;
payments from the GlaxoSmithKline group of companies,
QIAGEN, and MSD for lectures, including service on
speaker bureaus; and grants through his institution from
the GlaxoSmithKline group of companies, QIAGEN, and
MSD.
IA(荒川一郎) receives consulting fees from GlaxoSmithKline
Japan and research grant from QIAGEN.

 

厚労省、大学、製薬会社、ロビイストと金にまみれた医者、

HPVワクチンの闇は、まさに底なしです。

 

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