狂騒亭日乘・政務と党務201602282030 | おととひの世界

おととひの世界

リンクも始めましたよ

第一次内閣の時ほどかどうかは
ともかく、内閣のスキャンダルが
止まりません。あと身内からの
失言も相次いでいる。

ちょっと似てきた感じはあるし
支持率が上がる要因には
絶対ならない話ですよね。

人事で自分色を出そうというのが
あだになるケースが多い気がします。

民主党政権の時でもそうでしたね。
鳩山由紀夫、菅直人、野田佳彦、

三代とも身内の不始末が
随分足を引っ張りました。
身体検査という以前に閣僚の
適性検査自体がちょっと。

菅直人政権の時には、
公安委員会トップという立場に
おいては絶対にまずい。

そういう人選がありました。

しかし民主党内レベルの意見を
通してしまってということになった。

これでは長期政権は絶対にできません。

毀誉褒貶あるが
ともかく小泉純一郎内閣は
5年にわたって続いたわけです。

飯島勲という実力秘書がいて
政務と党務を峻別していたからです。

人気取り人事で失敗したのは
田中真紀子外務大臣更迭騒動。

官房長官交代でも
ぐらつかなかったです。

安倍内閣がまだもっている。
まだ官房長官がしっかりしているから
ですよ。前回がそこから
ぐらついていた。

政府委員や閣僚は政務ですよね。

一方で選挙の候補者
誰にするかであるとか、
自民党であれば自民党の党務に属する。

小泉内閣はその辺が
結構しっかりしていた。例えば
ホリエモンを候補者に起用した。

郵政解散の時の
落下傘候補としてです。

亀井静香氏にぶつけた。

負けましたけどね。

あれは選挙の看板狙いですよね。
あくまで自民党総裁として
党務をこなしたわけです。

そうした場合には小泉純一郎、

首相としてではなく自民党総裁として、
自民党本部のしかも総裁室の外で
ホリエモンに会っている。

周知の通りホリエモンはその後
逮捕されましたよね。

もしもあの郵政選挙の時に
小泉純一郎総裁が、自民党総裁と
してではなく内閣総理大臣として
ホリエモンに会っていたとしたら
どうなっていたでしょう?

ホリエモンが逮捕された時点で
内閣は終わっていたでしょう。

あの選挙の時に
当時自民党の幹事長だった
武部勤氏は、ホリエモンを持ち上げ

私の息子ですとまで言ったんです。

しかし自民党総裁の小泉純一郎氏、
そのような言質は
一切取られませんでした。

よくわかりませんが
これも飯島勲氏グリップを
利かせていたんだと思うんですよ。

小泉首相からの禅譲という形で
前回の内閣を作った当時の
安倍総理は、現在環境相を
やっておられる元テレビ局の
アナウンサーを、

自民党総裁室ではない場所で
選挙の候補として発表した、
させていました。

あれは小泉内閣では
ありえなかったこと。
実力秘書官がいたかいないかの
差がここで現れてしまいました。

今年は参議院選挙があるし、
場合によってはということも
ささやかれ始めています。

このあたりの割り振り、
けじめのつけ方というのは
政権与党ならずとも同じなんですよ。

与党であれば間違えしまえば
致命的なミスになるし、
野党の場合であっても

TPOわきまえなければ。

現在の内閣はどうなんだろう?
官房長官が仕切っているのか
それとも?

党幹事長がそれほど
しっかりしているようにも
ちょっと見えないんですよね。

首相はただでさえ激務です。

自らがそんなことまで気を回すような
ゆとりがあるはずがないんで、

おそらく官房長官と別の人が
相談しながらやってるんでしょうね。

しかし今、政務も党務も
どっちもバキバキできる
って言う人材はあまりないんですよ。

田中角栄型の仕事師ね。
政界はどっち向いても人材難なんで。

ワンポイントリリーフもいない。
オールラウンドプレイヤーはもっと。
昭和の自民党ならいつだって
1ダースぐらいはいたんですけど。

失敗から学んでいると
思いますが、けじめをつけそこなった
場合は内閣の終焉を意味します。

今度は失敗しないと思うけど。
むしろそういうことやりそうなの
野党かもしれない。

これからしばらくは
地雷原の中を歩いてくみたいな
感じになりますね。