
さくらんぼの花
華が開いて 実を結ぶ 
人の心は移ろい易く、これで良いのだろうかと不安に駆られたり、立ち止まったりしがちですが、私もまた例外ではありません。でもそんな時に限ってまるで「道しるべ」のように出会う、言葉だったり出来事だったりが、いつも私の行く先を教え背中を叩いてくれるのです。
この言葉もその一つでした。奈良の薬師寺の第127代管主高田好胤さんの書で始めてこの言葉に出会った時、目からウロコが落ちた気持ちでした。華は開いたら終わりじゃないんだと。だとするとなんて長い道のりでしょう。「しっかりしろと」言われた気がしました。華が開くか開かないかも分からない状態で、指をくわえていじいじとしている時間は無いと思いました。華が開いたその先に、やっと本当の目的が在ったのです。華を開くことは過程にしか過ぎず、その先に実を結んで種を残し、その種が次に又華を開かせる・・・・・。その循環、輪廻してこそ本来の目的を果たせるのだと。それに気付かされました。勇気を貰った気がしました。
「大我(たいが)」「小我(しょうが)」という概念があるのをつい最近知りましたが、正に自分の為に華を開かせその場限りで枯れてしまうのは「小我」、後に続く人に種を残す為に実を結ぶのは「大我」なのですね。「大我」を知ると勇気が沸きます。自分の力不足など取るに足らないものになります。人一人の人生の中で、華を開かせ実を結ぶ所まで持っていく事は、万人が出来る事では無いかも知れません。でもはじめから実を結ばせるような育て方をしていれば、たとえ育てる人が変わっても、いつか必ず華が開き実を結ぶのだと思います。
それぞれの人がそれぞれに努力している世界で、きっと実を結ばせる事が出来ますように・・・。皆さんにこの言葉を贈ります。
ちなみに『さくらんぼ』という呼び名は『桜桃』の愛称だそうです。『西洋実桜:せいようみざくら』というのが正式名称です。