幕開きの長唄「高砂丹前」の実演が終わると、次は日本舞踊の基礎知識のレクチャーでした。ワークショップの時は国内外に限らず、先ず始めに必ず日本舞踊の起源とそれからの経緯を話し、それから日本舞踊の独特の動きやテクニックに進んでいくやり方をしています。

 今回は10歳代から70歳代と観客の年齢層も広く、おまけに強いライトで客席が見えず、最初観客の反応がわからないのには参りました。絶対に話をする事を決めてはいますが、其の時々の観客の雰囲気を感じ取りながら、原稿無しで話しをするので顔が見えないのは命取り。途中で照明さんがライトを落としてくれたので客席の笑顔が見え、やっといつものペースを取り戻す事が出来ました。





 実演や映像、画像を交えながらレクチャーを進めていくやり方は、今まで日本舞踊を見たことが無い人にもわかり易く、日本舞踊を知っている人でもこれまで疑問を持っていたことが殆ど明快になり、「納得!」という感じで頷くのを見ると、心の中で「よしっ!!次っ!」とまた気合が入るというわけです。

 でも何度やっていても、会場や企画によっていつも同じように行くとは限りません。其の時々の環境を最大限に有効に使うためには、どんな場合にも柔軟に対応する事のできる、矢張りここでも心の余裕が大事だと、今更ながら思いました。