今日、お茶のお稽古を見学させていただきました。七年振り位にお茶席に座らせて頂き、一時間足らずの短い時間でしたが、久々に楽しい時間でした。鶴屋さんの季節のお菓子を頂き、点てていただいたお茶を楽しみ、お道具を愛でる豊かな時間を思い出し、こういった時間は本当に人の心を豊かにするなと、改めて感じました。人をもてなす言葉遣いや礼儀作法、四季を楽しむ感受性、道具を大切に扱う心遣いなど、楽しみながら総合的に身に付けていける日本の文化は、お茶に限らず全てに共通する事で、そのものを会得する事もさることながら、それに付随する学びの多さを見直す事が出来ました。
特に心に残ったのは、「軽い物は重たく、重いものは軽く見えるように」という言葉でした。物の扱いを指導する時に先生が言われた言葉ですが、これは全ての物事の捕らえ方、考え方、生き方に通じる深い言葉で、踊りの表現にも当てはまるなと思いました。
日本の文化の根底には共通の心が流れています。指導者は形や手順だけでなく、形の持つ心の部分を伝える事を忘れてはいけないと思います。全ては理由があり、本来は心が形になって表れた物で、それが一番美しい形式として今伝えられているのだという、本質的な部分を伝える事を常に意識して教えていくことを心掛ければ、教えられた人間はどんどんと世界が広がり、多くのことを短時間に吸収することが出来るはずです。
教わる側も、どんなにさりげないことでも、全てには理由があるという事を心に留めて教わると、芋づる式に分かってくる時が来るはずです。伝えるという事は、伝える者と伝えられる者との阿吽の呼吸があって、始めて本質が伝わるのだと思います。