これが長唄 「島の千歳」 の女の本衣裳です。裾引きの着付けに、帯を振り分けに締め、その上から“長絹”と呼ばれる衣裳を着けます。鬘は“根取り下げ髪”という、分かりやすくいえば、ポニーテール。これに金の烏帽子を被ります。 脇に太刀を差し“中啓”と呼ばれる扇を持ち、男姿の白拍子の扮装が出来上がります。白拍子と言えば朱の長袴が定番ですが、舞台ではこの様な普通の裾引きで踊られることが多いようです。衣裳の色は様々ですが、この時は叙勲のお祝いだったのでお祝いの色を意識して、白と朱を選びました。後半になると、烏帽子、長絹、太刀を全て取り、裾引きの衣裳だけになりのりの早い曲で踊ります。鼓の音と三味線の旋律だけで踊るところが有り、その中の音の空白の部分など、踊りと音の掛け合いの様な所が、限りない豊かな水の恵みを表現している様です。凛とした品格の有るこの演目は私にとって思い出深い大好きな演目です。