そもそも俺がもっとちゃんとしてれば、



余裕があれば、



実彩子だって俺に話せたんじゃないのか



実彩子の様子がおかしい、と思ったことは、何度かあったのに



もっと、ちゃんと聞いておけばよかった



救急車にも運ばれたって



1人で病気と闘ってきて、どれだけ辛かったんだろう



どれだけ寂しかったんだろう



ごめん



本当にごめん



謝っても謝りきれない



実彩子は何度も俺に謝ってたけど、謝るのは俺の方だ



言って欲しかった、よりも、言えなかったのは俺のせいだから



本当に俺って情けないな













…ふと、テーブルの上にメモを見つけた



にっしー
会って、話がしたいです
難しいとは思いますが、連絡待ってます
與千晃



千晃さんから、俺へのメモ



何か、伝えたいことがあるんだろうか



千晃さんは、実彩子の親友だったから、相談とか受けてたのかもしれない



会わない、という選択肢はなかった










だけど、それより先に、実彩子の居場所が気になって



手紙をヒントに考えて、すぐに思い当たった



隣の県の、あの夜桜のあった場所の近くの病院



絶対そこだ



行かないと



俺は、実彩子に会いに行かないと



間違っても、最後に会ったのが1ヶ月前なんてことにはしたくないから



間に合ってくれ










急いで家を出て、鍵を閉める



走って大通りまで出て、タクシーを捕まえた



「〇〇駅までお願いしますっ」



急いで乗り込んで、呼吸を整える



少し落ち着いたところで、千晃さんに電話をかけた



「もしもし」



「もしもし、西島です」



「電話、ありがとう」



「うん、今、実彩子のいる病院に行こうと思ってるから、会うのはもう少し先でもいいかな」



「え?分かるの?」



「うん、手紙に書いてあったことから、予想ついた」



「そっか…、じゃあ、様子も聞かせてね」



「…うん、じゃあまた」



千晃さんは、知らないのか…?



実彩子、本当に1人で



お願いだから、最後にどうしても会いたい



愛してると伝えたい



だから、どうか、待ってて