続いてのオリジナル曲は『Superstar』です。
この曲も作詞と作曲をしました!
この曲はですね、一言で言うと、『女の嫉妬』の歌…笑
とも言えますが、でもそんなにシンプルなことではなくて、
キラキラ輝く友人を妬ましく思ってしまう心の葛藤を歌詞にしました。
というのも、『嫉妬』とか『妬み』とか、一言で簡単に表現されますが、
実はもっと複雑な感情の集合体だと思うのです。
例えば、この歌詞に出てくるような、
『いつもみんなの中心にいて、何をやってもうまくいく、キラキラ輝く友達』の存在は、
憧れでもあり、自分も頑張ろうと励まされたり勇気をもらったりする存在でもあると思うのです。
一方で、そんな友達と自分のことを比べてしまって落ち込んだり、疎ましく思ったり、
そして友達にそんな感情を抱いてしまっている自分のことをさらに嫌いになっていく…
本当は応援したいのに…うぅ…
という感じで、『嫉妬』とか『妬み』って、
ネガティブなだけじゃない複雑な感情があるんじゃないかなと思っていました。
そしてこの感情は実はインドネシアにきてより強く感じたことでした。
私はインドネシアで『駐在妻』の方々とたくさんお付き合いをさせていただきました。
突然ですが皆さんは駐在妻にどんなイメージをお持ちでしょうか?
メイドもいて運転手もいて、ランチにエステに悠々自適なセレブ生活〜
働かなくていいし、楽そうで良いわね〜、
みたいなイメージが世間一般にはあるのかな?と思います。
TV等もそういうシーンばかりを取り上げているように思いますし、
私も日本にいた時はそう思っていました。
でも、当たり前のことですが、駐在妻の方たちは、生まれた時から駐在妻な訳ではないのです。
今、日本で働いている他の人たちと同じように、
勉強をして目標の大学に入ったり、努力して資格を取ったり、
そして夢に見た仕事について朝から晩まで必死に働いてきた人たちなのです。
そんな彼女たちが家族のためにそのキャリアを捨てる決断をして駐在妻になるのです。
こちらにきてよく耳にした言葉が『駐在妻のアイデンティティロス』です。
これまでの生きがいを失い、自分が歩んできた人生や努力の意味や存在価値を見失ってしまう。。。
人によっては贅沢な悩みに聞こえるかもしれません。
でも実際には自殺を考えたり、実際に自殺される駐在妻も少なくはないんだとか…。
煌びやかなイメージの裏には結構深い闇があります。。。
また、SNSで遠く離れた友人の近況を知れてしまう今の社会では、
前職の同僚や学生時代の友人が、
自分があきらめてきた夢を叶えていくところを目にすることも多いと思います。
なのに自分は焦るばかりで何もできない…。時間だけが過ぎていく…。
そういう環境にいれば、自分にないものを享受している誰かを羨ましく思うのは当然のこと。
この曲に込めた心の葛藤は、もちろん誰にでも当てはまりますが、
特に駐在妻の方にはより深く理解していただけるんじゃないかなと思います。
なので、この曲はそんな葛藤に苦しみながらも何とか前を向こうともがいている人たちに
寄り添い、励ませたら…と思って書きました。
歌詞の最後には未来に向けた希望の気持ちも込めています。
この歌の歌詞は英語ですが、Websiteには日本語訳も載せていますのでよろしければご覧ください
この曲は、ブラスセクションも入れてMotown風のアレンジにしました!
上記のような歌詞のイメージを膨らませたら、
ミュージカル『Dreamgirls』に出てくるバックコーラスの人から見る世界が浮かんできたからです。
少しでも曲のイメージが伝わったらいいなぁ。
ちなみに、今回のアルバムは、聴く人によって、
「ジャズ」だったり、「ポップス」だったり、はたまた「ワールドミュージック」とも言われます。
ポップス系のWebメディアにもいくつか取り上げていただいたのですが、
ポップ系のエディターの方にはこの「Superstar」が一番人気でした!面白いですね!