左乳がんの手術後、制限されていた左腕の動きを解除されたのは退院前日。
それまでは、傷口に、排液を出すためのドレーン管が挿入されていたので動かしてはいけないそうなので、私が入院した病院では、すべての人がこの流れになるそう。
退院後から、自宅で本格リハビリ開始した。
と言っても、事前に説明してもらった体操内容はプリントをもらっただけで、病院では退院前に指導とかはなかった笑
これをみて思ったのは、特別な体操じゃ続かないから、日常生活の動きからリハビリするということなんだなーって。
だから、病院で指導はないんだ
髪を梳かすとか、バスタオルで背中を拭くとかの日常動作を、元気な方じゃなく術後の腕を意識して使うようにする。
振り子運動は、掃除機かけに応用できるし、棒の上げ下ろしは、少し違うけど洗濯物干しの時にするような動き。
あとは簡単なストレッチ。
よく、肩凝り解消とかで、テレビで紹介されているようなやつ。誰でもできる
乳がん手術後の人は、みんな2.3か月は続けないといけないそうなので、、若い方だけでなく、60代以上の方でもできる体操を教えてくれるんだなーと。
同じ日にリハビリのオリエンテーションを受けた、同室の60代半ばのIさんも、これくらいなら出来るわーって言ってたし^ - ^
その気持ちが、大切なんだろうな。
そして、続けないと、動きが戻らない
これも大変なこと。
説明してくれたナースが、繰り返し言ってたのが、
痛み止めを飲んででも、やってください!
ってこと。
退院する頃には、動かさないとそんなに痛くなくなるけれど、痛いからと言って動かさないと、本当にずっと動かなくなりますからねーって。
術前と同じ高さに腕を上げられて、使えるようになるまでが、リハビリのゴール
そこまでは痛み止めを使ってでも、頑張りましょうとのこと。
はあーい。
というわけで、私も帰宅後毎日この体操も行ったわけだけど。
退院後の自宅生活1か月経ち、目標達成できた1番の要因は、振り返れば、
日常生活を、不便さこそありがたく送る
ことだったかも?
退院した日、自宅に戻ったのが嬉しくて、帰宅早々病院の大荷物を一人でせっせと片付けたら、夕方熱が出た。
それしかしてないのに。。
多分、2週間外気の変化にも触れず、バリアフリーの建物内にいたから、体は随分楽させてもらってたんだなーと思った。
我が家は田舎で、入院していた名古屋の街より寒い。風も強い。
昔ながらのつくりの家だから、バリアフリーどころか段差だらけ。玄関の上がり口と土間からの上がりがそれぞれ15センチくらいある。
常に開いている病室のドアと違い、襖や障子を毎回開け閉めする。
ベッドに腰掛けていた生活ではなく、床に座る生活。こたつは気持ちいいけど起き上がるのが大変笑
ベッドも当然自動ではないし、フラットだから寝る時も起きる時も体を工夫して使う。
・・もう、不便不便笑
病院のバリアフリーってすごいと思い知った。
炊事や洗濯は、お姑さんに甘えて数日しなかったけど、このただの日常動作だけでも、すごく大変に感じた疲れちゃった。
退院後は運転もだったので、子供の送迎くらいはと思って運転したけどこれも腕がつっぱり、今までのようにいかずモタモタしたハンドルさばき。。
初めはなんにも、うまくできなかった
でも、動かなくて不便、悔しいという思いより、
今まで随分、当たり前に使っていた体だけど、なんともなく動くってことはありがたいことだったんだなあ〜
と思えた。
なので不便だなあと思うほど、やりたくなって、がんばれた気がする。
もちろん、疲れて家事を休んだ日もあるけど^ - ^
そういうときは、プリントに載ってたやさしいストレッチだけして。
無理はせず、毎日コツコツすすめた。
でも実は、術後1か月後の診察では戻りが少し遅いって言われた
そこでヤバいと思って、少しストレッチとか増やしたのも良かったかな笑
甘やかしすぎない、ナースの激励にも助けられた!
あ、あと、そのあとテレビでやってた肩の可動域を広げる体操を取り入れたのもよかったかも!
※有名なスポーツドクターの方だったけど名前は忘れちゃった
やり方は簡単♪
立った状態で、テーブルに片手の掌をつく。この時、指は自分のほうに向ける。
親指以外の4指を、反対の手でつまんで持ち上げるようにして順番に反らす。
そうすると、指から肩のほうに繋がっている筋が、普段使っていなくて硬くなっているところが解れるみたい。
ちょっとだけ筋が張ったのがわかるくらいの刺激があった方がいいみたいだけど、痛すぎない程度に5回ほど繰り返す。
※何も刺激を感じない人は、着いた腕と体を少し離すと負荷がかかるそうなので調節してやる。
これを1日3回くらい、思い出したときにやっていたら、私は2日で肩がぐっと上がるようになりびっくり
今後、歳を取って肩が上がりにくくなった時にも使えそうなので、覚えておこうっと。
そんな感じのゆるリハビリだったけど、体の動きを取り戻しながら、動けることのありがたさを感じるのは、すごく意味ある時間だった。
今も100%術前のとおり動かせてるわけじゃないから、まだまだ不便もあるけれど。
これからも、この気持ちは忘れずにいたいな