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発達障害部門 第5位

自閉症の親子を描いた映画「海洋天堂」
を見てきました。
映画「海洋天堂」公式HP



さて、感想を書こうと思って、ページを開くのですが、
中々、言葉が出てこない・・・・それが今の正直な気持ちです。

思いがいっぱい過ぎて、書き出せないんですね。

(でも、気持ちを取り直して、書こうと思います。)



泣かされました。
感動したというより、泣かされたんです。
主人公の親子に感情移入して泣いたというより、
出演者・スタッフに、自分の気持ち・つらさを受容されて、
何かから解放されて、感情が溢れたような感覚でした。

何が起こったかと言うと、心に溜まっていたものを、
この映画が洗い流してくれました。
溜まっている事にすら気づいていなかった思いが、
しずかに両手から零れ落ちるように、
こころの底から、しずしずと流れ落ちていきました。


色々な思いが、静かに洗い流されました。

「この子をなんとか自立させねば」といった、
どこか張り詰めたような思いも。

でも、熱心過ぎては、子どもの心を傷つけることを知り、
自制しつつも、押さえ込んでいる「素の自分の感情」も。

わが子が、なんとか周囲に受け入れてもらえて「嬉しい気持ち」も。
でも、息子が起こしてしまうパニックで、
やはり、その周囲がいぶかしむのをみて、
この障害の特性を悲しく思いつつ、いつも「ハラハラする気持ち」も。

この障害を巡って、家族の間で起こる「色々な感情やあつれき」も。

他にも、きっと言語化が出来ないような思いを、
今まで一杯抱えていたのでしょうが、
そんな思いが、静かに洗い流されていったのです。




それはこの映画が、きっとことさら感動を呼ぼうとはせずに、
静かに物語を綴っているからかもしれません。

でも、見終わって冷静に考えてみれば、
その裏側では、自閉症に対しての深い見識と、
監督・脚本家・役者・スタッフが、この障害を映像化するために、
きっと大変な努力を積み重ねたのだと、判るんですよね。

でもそうした努力は、ごくごく自然にちりばめられているんです。
この映画のすごいところは
見ている時には、そんなことを考えさせもせずに、
主人公の境遇や、抱えている思いを、ただ自然に示してくれることで、
見ているものが「自分だけが抱いている思いじゃないんだ」
と安堵させてもらえる
ところじゃないかと、今僕は思っています。


この映画を見終わったときの自分の気持ちは、
グループワークをやったあとの心情に非常に似ています。


自分でも気づかぬうちに、自らをしばっている、
無意識領域に棲んでいる「思い」が晴らされる
のです。

流れる涙は、そうした呪縛から、
自らが解放されたときに起こる感情のあふれではないかと感じます。

だから、ストーリーに感動しているというのとは、
ちょっと違うんです。
感情移入とは違うんです。
本当に、不思議な感覚です。

映画が終わったあと、エンドロールが終わるまで、
席を立つ人はひとりも居ませんでした。
全く読めない中国語のエンドロールを前にして、
観客全員がその場にひたっていたんです。
映画の余韻から、抜け出したくないような感覚が、
強く残るんですよね、見終わったあとに




さて、この映画、自閉症のある一点に的を絞り、
決して、欲張ることなく、
その思いを、美しく結実させていると感じます。

それは何かと言うと「自閉症の人たちの純粋さ」と、
彼らが純粋で居られるために必要な周囲の態度・環境ではないでしょうか。

見る人が見れば、この障害をきれいごとで片付けたように、
思う方がいるかもしれません。

でも僕はこの映画が、
あえて、障害の闇には触れなかったからこそ、
表現できたものが有るようにも感じるのです。

それは、この障害を持つ子が、
主役の父親の様な態度の元に育った時に、
本当の意味の「天堂(天国)」に暮らすことができる
・・・
というメッセージではないかと思うのです。

恐らく、製作者は、「二次障害」と言う、
この障害の闇を知らないわけではなく、
意味なく伏せているのでもなく、
その闇が起こるプロセスをちゃんと知っていて、
それでも、自閉症の本質そのものの純粋さを、
どう引き出すかの方に重点を置いて、
メッセージを送っていると感じるのです。

物語の中で、父親は二度だけ、感情を爆発させます。
その内一回は、息子が教えたことをうまく出来ない時に、
自らに残された時間への焦りから、子どもを叱ってしまいます。
しかし、その時、息子が流す涙の一筋の軌跡と悲しげな表情、
そして、反省して、肩を抱き、顔を寄せて謝る父親の姿に、
この障害に向き合うものとして大事な姿勢が、
しっかりと描かれていると感じました。

親も人間ですから感情も有ります。
時に、理解ある支援者だけではいられない時も有ります。
この障害が親にかける負担は、決して軽いものではないので、
時には、思わず、子どもを責めてしまうことも起こってしまいます。
しかし、その時こそ、親のほうから「素直に心から謝る姿勢」が
とても大事なのだと、このシーンは語っていると感じました。

でも、それとて、本当に静かな静かな提示なのです。
そこに、見るものは引き込まれていくんです。


ことさら、強い演出をしないことで・・・・、
台詞もごくごく自然な会話のようであることで・・・・、
見たものの心に、静かに不思議な変化を起こさせる映画。
それが「海洋天堂」なのではないかと、僕は感じています。

いい映画を観ました。
こんな感覚、不思議ですね。

レビューを描き終えた今も、目を閉じると、あついものがこみ上げてきます。

映画「海洋天堂」公式HP
tesdo




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