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地震の報道を見ておりますと、当初では想像もつかないような甚大な被害が広範囲に起こった事が伝わってきます。被害にあわれた方々には、心よりお見舞い申し上げます。


さて、ブログやツイッターを見ていますと、避難所にいる方の中の、自閉症や発達障害を持つ人達を心配する声を多く聞きます。パニックを起こさないか、周囲に理解されずに避難所にすらいられないようにならないだろうかと、皆さんご心配なさっているのです。そんな声の中に、「アスペルガー症候群のことを、周囲にどう話せばよいか思い浮かばない」という声がありました。


発達障害の方に対する災害時対応についてはすでに専門家の方が支援マニュアルの様なものを配布しておられるようですし、ぼくはその点の知識もありません。そこで今日は、自分にできる事のところで、自閉症や発達障害のことを全く知らない人向けに、基礎知識にあたるようなことについて、書いてみたいと思います。おおよそざっくりとその全体像をつかんでいただくための文章として書いてみたいと思います。


【自閉症とは・・・・「引きこもり」「周囲との関わりを望まない人」?】

「自閉症とは何か?」と問われた時に、良く一般的に、

「ひきこもり」や「内向的で、周囲との関わりを望まない人」

と連想する方がいらっしゃいます。

しかし、これは全くの誤解です。


現代の医学では、「自閉症」とは、

脳の機能障害が引き起こす先天的な障害であると言われています。


原因ははっきりしておらず、遺伝説と環境因子説があります。

ある家系においては、代々発達障害を持っているというケースもあります。

また、定型発達(健常者)の中に、突然生まれてこられるケースもあります。


発達障害があると、周囲の人にはっきりとモノを言うことがあり、

「言いたい事を言う」「配慮がない」と思われることがあります。

また苦手なことが極端に出来ない為、

「やる気ながい」などと誤解を受けがちです。


しかし、この人達の多くは、

人との駆け引きや思わせぶりなことが特性上出来ない分、

元来は、非常に生真面目で、純粋な人柄を感じさせます

表面上の行動の違いから誤解さえしなければ、

付き合っていて、気持ちのよい方が多いように、僕は感じます。


自閉症には「三つ組の特性」といわれるものがあります。

・コミュニケーションの障害

 一方的に自分の話しばかりしてしまう、会話が続かない、1対1は出来ても複数の中で会話が難しい

・社会性の障害

 場の空気が読めない、暗黙の了解がわからない、「普通は」や「適当に」「適当な」といった概念を理解し難い、阿吽の呼吸がつかめない

・想像性の障害(こだわり行動)

 習慣的な行動を好む、急な予定変更を嫌がる、感覚過敏がある、常同行動をする


これらは、自閉症の主な特性であるといわれていますが、社会生活を送っていく上では、他にも沢山の困難や問題を抱えています。


一例を挙げると・・・

・もの事の一部に意識が集中しやすく、全体をつかめない

 木を見て森を見ずの状態になりやすい。また、ひとつの物事に執着すると、意識や気持ちの切替えに苦労する

・一度に二つのことが出来ない(シングルタスク)

 電話を聞き取りしながら、メモが取れないなど

・非言語的理解の困難

 概念を捉えることや抽象的理解が難しい

・短期記憶の苦手

 電話番号を覚えるような意味のない物事の記憶が苦手

・極端な思考に陥りがち(ゼロ百思考)

 物事をはっきりとさせたがる。

 「好きか、嫌いか」「依存か、別離か」「成功か、失敗か」など

・過集中、過剰適応を起こしやすい

 疲れを自覚し難い特性があり、無理をしていても気付かず、倒れるまで頑張ってしまうことが多い。

・過去の嫌な記憶が生々しく蘇る(フラッシュバック)

 自閉症のフラッシュバックは、ビデオ映像を見るように鮮明であるといわれています。また、十数年前の事も、非常に生々しく思い出したりするため、独特の苦しみがあるようです。

・言語理解に問題を抱える場合がある

 言葉の意味の理解や、類似語・反対語などの関係性がうまくつかめない。スクリプトの意味がわからない。

・視知覚認知に問題を抱える場合がある

 顔の認識が出来ない(髪形が変わると、同一人物と判らないなど)。顔が覚えられない。グラフや図表の意味を理解し難い。学童期に黒板の書き写しに苦労したり、マス目に感じをバランスよく書くのが苦手だったりする。


こうした障害特性は、人により千差万別で、それぞれの特性にも強弱があります。ですから、列記した特性の幾つかには全く該当しないと言う人も少なくありません。というよりも、全ての特性をキツく持っているという人はほとんど存在しません。


【自閉症って、映画「レインマン」の兄の様な人のことでは?】

かつて自閉症といえば、専門的にはカナータイプといわれる、知的障害を伴った人達だけを「自閉症」と呼んでいた時期が長くありました。しかし、1960年代にハンス・アスペルガーが発表した論文に、知的障害のない人の中にも、自閉症と同じ傾向を持った人達がいることが述べられました。


映画「レインマン」の兄は、このカナータイプの自閉症にあたります。


 この人たちの特徴としては、知的障害を伴っており、言葉を全く発しないか、話しても限られた言葉しか使えない事が多いです。相手の言葉を返すだけのオウム返しばかりの人もいます。また、視覚や聴覚などの感覚過敏を持つ事が多く、騒がしい場所や落ち着かない雰囲気を極度に嫌がります。

 習慣的な行動へのこだわりもかなり強く、習慣が破られたり、こうだりを邪魔されると、激しく怒りを表したり、パニックに至ります。目を合わせる事は少なく、対人コミュニケーションもかなり限定的です。知的障害を伴っている為、身辺自立にも困難があります。


しかし、自閉症はこのカナータイプだけではなく、次のような様々なタイプがあることが判っています。


両者を分ける基準はIQで、70未満を重度自閉症(カナータイプ)

70以上を「高機能発達障害」または「高機能広汎性発達障害」と呼びます。

後者には、更に

「アスペルガー症候群」

「高機能自閉症」

「高機能発達障害」などに細分化されることもあります。


そして、こうした全体を称して、

「自閉症スペクトラム障害(広汎性発達障害と呼ぶ事もある)」といいます。


 [まとめ]

  「自閉症スペクトラム障害(「広汎性発達障害」)」

    IQが70未満の場合

     「重度自閉症(カナータイプ)」

    IQが70以上の場合

     「高機能広汎性発達障害」

        「アスペルガー症候群」

       「高機能自閉症」

       「高機能(広汎性)発達障害」

     

発達障害には、レインマンの兄のように外見からもわかりやすい「重度自閉症」の方もいれば、見た目には定型発達(健常者)とほとんど見分けの付かない「高機能広汎性発達障害」というタイプの方もいるのです。


【自閉症の人って、どうして同じ習慣を繰り返したがるの?】

それは、そうせざるを得ないような原因となる障害特性があるからです。


自閉症の中核的障害が「想像性の障害」です。

この困難は、程度こそ個人差がありますが、重度であれ、高機能であれ、

ほとんどの自閉症スペクトラム障害の人たちが持ち合わせる特性です。


これは、他人の言葉の意図を正しく理解できなかったり、相手の気持ちを想像できない他に、自分の周囲に起る事柄について、予測する事の苦手にもつながります。将来予測の苦手は、自閉症の人たちに、大きな不安心理を起こさせます。ですから、この障害を持つ人たちは、その不安から逃れる為に、習慣的な生活を好むのです。毎日、同じ事を規則正しく繰り返していれば、突発的な事態に出会うことも少なく、想像性の障害が問題になりにくいのです。


これが、自閉症スペクトラム障害の当事者さん達が習慣性を好む理由です。

一般的には「こだわり行動」などと言われています。


しかし、実際、社会に暮らしていると、予測不可能な事にも出くわします。

そして、それがひどい場合には、パニック症状を起こす事もあるのです。


パニックには様々な行動が見られます。耳をふさぎしゃがみこむ程度の場合もありますが、混乱し大声でわめくなど、周囲を驚かせる行動にいたるケースもあります。


パニックには、習慣が破られることの他に、怒りなどの感情のコントロールがうまく行かなくなったり、難しい仕事に混乱して起こしてしまうパニックもあります。 しかし、こうした行動は、決して意識的に行わることはなく、精神的なキャパシティーを超えた状態で起るものなので、本人にも非常に苦しい状態となっています。決して、意図的にわがままや駄々をこねて、やっている行動ではないのです。


いずれにしても、発達障害の方は、精神的に不安定であると、

その特性の悪い面も強く現れるようです。

彼らには、無理を強いるのではなく、

安心して安定的に過ごせる環境で、彼等の能力の良いところを、

最大限に活かしてもらうことが重要だと考えます。


習慣的な生活は、その為のひとつの大切な要素なのです。



さて、長くなりましたので、今日は一旦ここで切り、

明日に続けたいと思います。

今日は障害特性についての説明を中心としましたが、

次回は、この障害特有の苦しみについて語って行きます。




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