漢方は、形に表れないもの(形而上のもの、精神などのもの)を、形となって表れたもの(形而下のもの、身体などのもの)に活用する学びです。
ここのところが漢方の難しい点なのではないかと思います。
漢方家は、唯物的な視点で人間を見る治療家とは全く異なる視点で人間を見ます。
これは良いとか悪いとかいう話ではなく、漢方の特殊性についての話です。
私は20代の頃、師匠の問診の意図がよくわかりませんでした。
相当深く学んではじめてそれが見えてきます。
私が問診の仕方や、一つ目の方剤で効かなかった場合の次の方剤の選択に関して師匠に認められるまでには、ずいぶん長い時間がかかりました。
そこには系統的にそれを行っているかどうかが表れますし、あるいは論理的にそれを行っているかも表れますから、どのような問診をしてどのような方剤を選んだか、という話は迂闊にはできません。漢方家のレベルはそれで十分に推し量ることができてしまうのですから。
「このような状態なら、この方剤」であるとか、あるいは少しだけ論理性があるように見えてもパターン化されていたりとか、そういうものとは全然違う世界がそこにはありました。
知識で間に合うのなら、人間はコンピューターにはかないません。
知識ではない、知恵の世界の学問であり、それが漢方の本質なのだと私は教わりました。師匠にはいくら感謝してもしきれません。
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