国際中医師の資格を中国政府(衛生部・国家中医薬管理局・中医師資格認証中心)からいただいて、ちょうど10年が経ちました。
この資格は、中国政府が実施する中医学(現代中国の伝統医学)を学ぶ人材のレベルを鑑定する試験(国際中医師試験)に合格すると授与されるもので、その名の通り、国際的に実施されています。
私が受験した試験が、中国政府直轄で実施された最後の試験だったようで、翌年からは世界中医薬学会連合会の管轄となりました。
受験の際には、国家中医薬管理局のお役人の方が来られて、「中国での中医師免許試験と同等の試験である」と強調した上で、厳重に封緘がされた試験問題の封筒を開封されました。
受験者の机の上に配られた中国製の鉛筆と消しゴムのみを使用して、中医学基礎・中薬方剤学・中医臨床学科・現代医学診断学・弁証論治の5科目の2日間(合計10時間)にわたる厳しい試験が行われ、終わったときにはどっと疲れが出たものです。
薬剤師国家試験のときよりも、はるかに緊迫感があったことを記憶しています。
その後、結果を待つこと2ヶ月余り、無事、A級中医師レベルに合格したことを知ったときには、心の底からほっとしました。
私が中医学の勉強を始めたのには、学問的な深い訳があるのですが、それは別の機会に譲ることにします。
ここでぜひ書いておきたいのは、中医学の勉強に関して、片手間でちょっとかじるようなやり方は通用しないということです。
私は上海中医薬大学日本校にて、中国の国定教科書第5版の日本語版で、中医基礎理論・中医診断学・中薬学・方剤学・中医内科学・中医婦人科・中医小児科を徹底的に学びました。
中医学は、論理的な学問なので、ある意味、勉強しやすいとも言えるのですが、曖昧さがまったくないために、非常に厳格であるとも言えるのです。
中医学を勉強しようとするならば、その厳格さを乗り越える必要があると思います。
この時期に、このような勉強をしたことが機縁となって、のちに日本中医薬研究会に入会させていただき、さらに臨床的な内容(中医婦人科不妊症専門講座や中医痺証専門講座)を学ばせていただくことができたのだと思い、国際中医師試験に至るまでの日々には感慨深いものがあります。
(当薬局ホームページの「国際中医専門員とは?」の項もご覧ください)
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