50代前半 女性

 

<症状>

4~5年前からの症状。気分が落ちこみ、ふさがる。家から出たくない。でも仕事には行かなくてはいけない。つらくて泣いてしまう。仕事に行けない日もある。

何年か前に心療内科を受診した。睡眠導入剤を処方されたが、強すぎたのか日中も

ボーっとしてしまった。

 

<その他全身症状>

不眠、動悸・めまい(天気のよくない日に悪化)、顔の熱感・汗

 

<過去の病気>

なし

 

<生活環境・習慣>

5年前、労働時間が長く過労だった。睡眠時間も削った。

毎日飲酒(冷たいお酒)

現在、通常の勤務の後アルバイトをしている。

 

<治療経過>

体のエネルギーを補い、余分な水分を出す漢方薬を14日分(1日3回服用)お出しした。

薬をのみ切ったらご連絡いただく予定だったが、来店されず「薬がよくなかったのか」と心配していた。

2ヶ月後に来店。

精神状態は「割とフラットに過ごせている」。

睡眠もまあまあとれているようで、お仕事も休まず行けているとのこと。

漢方薬をのみ切った後、いったん治まっていた動悸がまた出てきたので、もう少し漢方を続けたいと。

また同じものを14日分お出しした。

その後も何ヶ月かおきに調子がよくなくなると来店される。

 

<考察>

冷たい飲食物を毎日摂っていると、体に余分な水分がたまってきます。

これは痰飲(たんいん)や水湿(すいしつ)などと呼びます。

痰飲が体内にあると、体の正常な働きをじゃますることがあります。

例えば胸のあたりにあると、動悸がしたり息苦しくなったり、精神不安が起こったりもします。

この場合は、温めて痰飲を取り除く漢方薬が効果をあらわします。

と同時に、冷たい飲食物を控えることが大切になってきます。

 

※同じような症状であっても、合う漢方薬は同じとは限りません。自己判断による服用をさけるため、漢方薬の名前は記していません。