【新馬戦】週末デビュー馬の募集時評価は? | カンパイ氏の一口馬主ライフ

カンパイ氏の一口馬主ライフ

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ライター。一口馬主ライフを楽しむため、2020年からブログ開設。これまで、クラブ誌や有名競馬ブログにも寄稿してきた。独自の分析方法を確立し、毎年主要クラブの募集馬を分析している。

みなさま、こんばんは。

カンパイ氏です。

 

 いよいよ明日は社台サンデーの「先行受付」「第2次募集」です。みなさま、意中の馬は決まりましたか?

 

 さて、そんな中今週もたくさんのクラブ馬がデビューしてくれます。いつものように、私が募集時に書いた「全頭完全評価(レビュー)」の内容を振り返っていきましょう!(※青字がレビュー部分

 

■土曜函館5R(芝1200メートル)

・ルージュアマリア

17アルモニカの22

(ナダル、ロードカナロア、牝、鹿毛、1/31、1,600万円、4万円、黒岩陽一)

【耐調教値】B

【血統】B

【早勝値】B

【潜在能力値】C

【コスパ値】B

【総合評価】C

 母はシルクホースクラブで募集され、芝の短距離で2勝を挙げた。成長力に疑問があるが、父との配合でその点が補完されれば、堅実に走ってきておかしくない血統構成をしている。ただ、馬体面が残念だった。左前肢の内向が顕著で、この点は配慮しながらの調整になるだろう。1月生まれにしては後肢の踏み込みが不安定で、骨格を含めた成長をもう少し待つ必要がありそうだ。歩様には躍動感があって、運動神経は良さそうではあるのだが、トモの容量が不足していることもあり、ちょっと活躍できるイメージが沸かなかった。安価な値付けではあるものの、あえて狙う必要はないのでは、という結論になってしまった。

 

■土曜福島5R(芝1800メートル)

・マーズオデッセイ

24クイックリトルミスの22 ▲左飛節OCD除去手術

(アドマイヤマーズ(Freud)、牡、鹿、04/16、2,800万円、70万円、宗像義忠)

【耐調教値】A

【血統】B

【早勝値】A

【潜在能力値】B

【コスパ値】B

【総合評価】B

 血統的にはかなりスピードを重視している。変に距離をもたそうとするのではなく、腹をくくって1200メートル戦を主戦場にすべき。馬体面の出来はなかなか良かった。四肢の角度は綺麗で、しっかり調教を課していけそう。加えて、4月生まれにしては緩さもマシ。意外と早めから力を発揮してくれそうだ。トモの容量は水準をやや上回るレベル。大活躍まで求めるのは酷かもしれないが、馬体はまだまだ多くなるだろう。競馬を使うころは400キロ台半ばくらいのイメージか。これからの成長への期待値を考えると、牡馬でこの値段であれば十分狙っていい馬だと思う。

 

■土曜福島6R(芝1200メートル)

・ユラジスティック

28ティックルゴールドの22
(ジャスタウェイ(ステイゴールド)、メス、栗、02/22、1,000万円、25万円、嘉藤貴行)
【耐調教値】C
【血統】B
【早勝値】C
【潜在能力値】B
【コスパ値】C
【総合評価】C
 ダート色の強い血統で、字面だけを見るとダート中距離路線での活躍を見込みたくなる。馬体も前肢、後肢が硬く、ダート指向に出た印象だ。トモの容量は水準で、堅実な活躍であれば期待できるかもしれない、と思った。ただ、その他の要素が残念だった。前肢の左右バランス、左後肢の内向と、四肢がちぐはぐで、歩様動画を見ても、上手く身体を使って歩けていない様子がお分かりになると思う。後肢の緩さも顕著で、仕上がりにはそれなりに時間を要するだろう。ダートの牝馬はもともと狙いづらいし、現状では馬力勝負に耐える感じもしない。最低価格ではあるのだが、見送りが妥当だと判断する。

 

■日曜函館5R(芝1800メートル)

・カナテシウス

37ワイの22

(キズナ(Galileo)、牡、鹿、05/03、3,000万円、75万円、新規開業)

【耐調教値】A

【血統】B

【早勝値】B

【潜在能力値】C

【コスパ値】B

【総合評価】B

 母系は欧州色が強く、キズナとの配合にはあまり適さない印象だ。ただ、本馬の下には全妹がおり、牧場としてはキズナとの相性の良さを見込んでいるのだろう。馬体面では、四肢は非常に丈夫そう。5月産まれにしては後肢の緩さもマシで、意外と早めから力を発揮してくれるタイプかもしれない。キズナの牡馬にしては価格は抑えられた印象。お得感まではなかったが、検討してもいいと思った。ただし、トモの容量が物足りない。馬体がまだまだ大きくなりそうで、トモの変わってくる可能性はゼロとは言わないが、現状では活躍するイメージを抱けなかった。

 

・ビーオンザカバー

25セレブリティモデルの22 ▲右飛節OCD除去手術

(ハービンジャー(キングカメハメハ)、牡、鹿、04/01、2,400万円、60万円、伊藤圭三)

【耐調教値】B

【血統】A

【早勝値】B

【潜在能力値】A

【コスパ値】A

【総合評価】A

 サインオブサクセスの全弟。兄の募集時、レビューで高評価にしたのを覚えている。血統面では本当に父母の相性が良く、この配合を続けていればいつか大物が出てくるんじゃないかと思う。兄は新馬戦を勝利した後は振るわないが、素質は確かだと思う。本馬は前肢こそ整っているものの、右後肢が少し硬い印象で、その点は気になった。緩さも顕著で、あまり早くから始動するタイプではないだろう。一方で、トモの容量は抜群だ。さすが血統馬と思わせる。価格はかなり抑えられた印象で、これであれば積極的に狙っていきたい。もちろん、馬体の瑕疵、そして成長の遅さ、そういったリスクをしっかり頭に入れたうえで、検討してもらえればと思う。

 

・マジックサンズ

159コナブリュワーズの22

(キズナ(キングカメハメハ)、牡、黒鹿、03/25、6,000万円、150万円、須貝尚介)

【耐調教値】A

【血統】A

【早勝値】A

【潜在能力値】B

【コスパ値】B

【総合評価】B

コナコーストの半妹。姉はピッチ走法ながらもある程度距離の融通が利く。本馬は血統的にはスピード重視という印象で、マイル路線を得意としそうだ。馬体もまさにマイル仕様。トモの容量が水準級にとどまっているので、そこまで大活躍をするイメージこそ沸かなかったものの、堅実な活躍であれば十分望めそうだ。四肢の角度は綺麗で、強い調教にも耐える素養がある。遅生まれではあるが緩さも解消されつつあり、意外と早めから力を発揮しそうとも思う。馬体はまだまだ大きくなるだろう。競馬を使うときは400キロ台後半くらいにはなるのではないか。問題は値段で、重賞を二つくらいは勝ちたいという値付け。現状の馬の状態を見ると、ちょっと高いかな、と思ってしまった。

 

・ルージュマローネ

14レッドアトゥの22

(ダイワメジャー、カジノドライヴ、牝、栗毛、2/9、2,600万円、6.5万円、栗田徹)

【耐調教値】A

【血統】A

【早勝値】A

【潜在能力値】A

【コスパ値】A

【総合評価】A

 ダートで堅実な活躍を見せた母。父がダイワメジャーに代わって、芝ダート問わずに短距離戦線で活躍できそうだ。血統面では父の成功例をしっかり抑えていて、優秀だと思った。馬体面も素晴らしい。父の産駒らしい丸々とした馬体で、なおかつ四肢の造りは丈夫そう。後肢の踏み込みもしっかりしているので、早めから力を発揮してくれそうだ。何よりも、トモの容量が素晴らしい。早い時期は芝で、年齢を重ねるにつれてダートで。いろいろなステージで楽しませてくれそう。本来であれば牝馬のダート馬はオススメしないのだが、本馬は芝でも走れそうな点、そして値段が抑えられているということで、十分に狙いが立つと判断したい。

 

■日曜小倉5R(芝1800メートル)

・バズアップビート

51ビートマッチの22

(エピファネイア、ルーラーシップ、牡、鹿、4/29、友道康夫、5,000万円、12.5万円)

【耐調教値】B

【血統】A

【早勝値】B

【潜在能力値】B

【コスパ値】B

【総合評価】B

 全姉のミントは1勝クラスで苦戦。本馬はミスターメロディが留まらずに、再び父との配合となった。血統的には父母の相性は非常に良さそうで、爆発力のある配合だ。ただ、馬体面では垢抜けなかった。四肢の角度は一見綺麗だが、左前肢が少し内向している。装蹄でカバーできそうな範囲ではあるが、少し減点した。肝心のトモの容量が水準をやや下回っており、大活躍まで求めるのは難しいかな?というのが正直な感想だ。遅生まれで、まだまだ後肢は緩い。牡馬でもあるので、じっくりと鍛えていって、血統の良さがどこまで出てくるかが勝負になる。友道厩舎ということで人気になりそうだが、現時点では大物感も乏しく、オススメとまでは言えない存在だ。

 

■日曜小倉6R(芝1200メートル)

・サニーネイチャー

43デュアルネイチャーの22

(モーリス(ゴールドシップ)、メス、青鹿、03/15、1,800万円、45万円、長谷川浩大)

【耐調教値】A

【血統】B

【早勝値】A

【潜在能力値】B

【コスパ値】C

【総合評価】B

 血統面では重たい印象があるかもしれないが、実は母系はかなりスピードがありそう。父母の相性は悪くないと思った。初仔ということで馬体は小さく、今後も劇的に大きくなることはなさそうだが、その分仕上がりは早そうだ。トモの容量は水準をやや下回る。好走しながら初勝利までが遠かった母のリベンジをしてほしいが、活躍を期待するまでの出来にはないかな、というのが正直なところ。値段も少し高い印象がある。母の出資者や、ゴールドシップが好きな人など、賞金とは別の視点で考え、候補に入るかどうか、という馬だと思う。もちろん、四肢の丈夫さを活かして堅実に駆けてくれる可能性もあるが。

 

 以上です。とにかく毎日が暑いです。この時期は本当に馬も人も熱中症が心配です。レース後に倒れる馬もいますからね。とにかく今週もどの人馬も無事に!

 

 それでは、今日はここまで。またブログを書きますね。

 

カンパイ氏