Question;
 「交渉では生真面目過ぎても成果は少ない。礼儀正しいフランクさが必要」との説明に納得しましたが、イメージする人物は誰でしょうか。
 
Answer;
 私がイメージする人物は「今田耕司」さんですね。彼は、ご存知の通り、お笑いタレントであり司会者です。

 

 ツッコミの切り返し、他の出場者や芸人への気配りから出るセンスの良い言葉、そして何より、いつも礼儀正しいフランクさがあることです。

 

 しかし、フランクとは言っても「明石家さんま」は、ふざけ過ぎで、ビジネスではNGです。軽率で、信用できない人間だと思われてしまいます。

 

 交渉の成果は「相手の協力度に正比例」します。そこで、相手と気持ちが通じ合う、また好意を持ってもらうことが必要になります。

 

 こちらが、あまり生真面目だと、相手も生真面目になり(ミラーリング)近づき難くなります。つまり、交渉の成果はあまり期待できません。

 

 そこで、交渉では「礼儀正しいフランクさ」が効果を発揮しますので、私どもでは推奨しています。特に、年配者には効果的です。

 

 サラリーマン時代に、店舗開発の仕事をしていました。店舗用物件を借りるために、地方の大家さんの自宅を訪ねました。

 

 大家さんご夫妻は70歳代の方で、席に着くと、奥さんが羊羹(ようかん)と温かい日本茶を出してくれました。

 

 「どうぞ」と言われたので「ありがとうございます」と言って一口、羊羹を口に入れたとき思わず「この羊羹は美味しいですね。どこの羊羹ですか?」と聞きました。

 

 翌日、大家さんから電話があり「あなたの会社に貸すことに決めたよ」と言ってくれたので、お礼を言い、当社に決めてくれた理由を尋ねました。

 

 「ウチのばあさんが、あの人は、私が勧めた羊羹を美味しそうに食べて喜んでくれた。信用できそうだから、あの人に貸そうよ、と言ったからだよ」。

 

 私は「人の好意は素直に受ける」という信条なので、そうしたのですが、相手は、そのフランクさを好意的に受け取ってくれたのでしょう。