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2012-08-21 12:59:33

あなたが、いつどういう病気にかかってもおかしくない [10/04/20]

テーマ:のぶさんの患者道場

あなたが、いつどういう病気にかかってもおかしくない

鈴木信行


問題です。
『「にぶんせきつい」を漢字で書いてください』
それだけを聞いてパッと漢字が頭に浮かぶ方は稀でしょう。
医療関係者か、漢字を詳しい方に限られると思います。
私は40年前にこの世に生を受けたと同時に、その病名をつけられました。

この病気は、いまだに原因は明確ではなく、その根本的な治療法もありません。
私を含め、多くの「にぶんせきつい」の患者は身体障害者として認定されています。
この病気のように、一般に知られていない病名は、た~くさんあるものです。
さらには、原因も治療法もいまの医学ではわからない病は少なくないのです。
狂牛病や新型インフルエンザなど、確実な治療法が知られていない病気の流行で、世界中が大騒ぎになったのは記憶に新しいところかと思います。

「がん」
それだけを聞いたら、ハッとする方も少なくないでしょう。
私は20年前に、その病名がつけられました。
大学3年生だった私。自分の気持ちを整理する間もなく、大学の休学手続き、入院の手続き、生活の整理があっという間に進み、闘病生活に入った記憶が今でも鮮明によみがえります。

私がそうであったように、「あなたも、いつどういう病気にかかってもおかしくない」のです。

自分が病気になったとき、つまり「患者」になったときにどうすればいいのか、あるいは、家族が患者になったとき「患者の家族」という立場から、患者にどう関わればいいのか・・・
そのようなことを学べる「患者道場」があったら、ぜひ入門してみましょう。

ここ「のぶさんの患者道場」で、道場長をつとめる私、・・・のぶさんは、単なる一市民です。
あえていえば、ちょっとだけ患者という立場で生活した時間が長いかもしれません。
ちょっとだけ患者という立場を楽しもうとする視点を持っているのかもしれません。
ちょっとだけ患者という立場を実際に楽しんでいるのかもしれません。

私は、がんの闘病生活のために大学を一年間留年しました。しかし、だからこそ、自分の人生を医療に賭けてみたいと強く願い、製薬企業に入社しました。
その後、医療が必要とされる人は企業の研究室にいるのではなく、毎日の社会生活の中に普通に存在しているという当たり前のことに気づきました。
そうした人たちに、私は直接関わりたいと願い、悶々とした日々を過ごしていました。
日常生活の中に、病気の予備知識を学べる場、さらには人生そのものの価値や意義を感じられる場、そんな空間が必要であると感じ、自分でその「場」を作る決意をして、いまでは自分が空間を作り出せる「カフェ」を東京の根津で経営しています。


「にぶんせきつい」や「がん」にならなければ、今の自分はありません。私には、自分の病気は、とても大切で、切っても切れない大きな大きな価値があります。
私と、私の病気に付き合ってくれる医療者の皆さんや、家族には心から感謝しているのです。

みなさんがこの「のぶさんの患者道場」へ入門するには、次のことを心しておいてくださいませ。

 1)この道場は、あくまで私の視点から、病気とどのように付き合っていくのが良いかを提案していく場です。
 2)私が患者を代表しているわけでも、最先端の医学情報を紹介するわけでもありません。
 3)すでに患者として闘病されている方を責めるわけでも、揶揄するわけでもありません。
 4)この道場では病気を治すことにあまり価値を見出していません。病気とどうやって仲良く付き合っていくか、そしてその中から自分の人生に大切なものをどう見出してくか、という視点を大切にしていきます。

さぁ、「のぶさんの患者道場」の開講です。
将来の患者として、その家族として、より豊かな人生をご一緒しましょう。

あ!そういえば「にぶんせきつい」。漢字で、二分脊椎と書きます。
・・・どんな病気なのか、まったく説明していませんね。それは次回に。
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2012-08-21 12:58:37

初めて聞く病名を告げられたら [10/04/21]

テーマ:のぶさんの患者道場

初めて聞く病名を告げられたら

鈴木信行

今日のテーマは、
「初めて聞く病名を告げられた! その場合はどうすればいいの?」です。

前回の問題『「にぶんせきつい」を漢字で書いてください』の回答は、難しいでしょう。
回答は「二分脊椎」でした。
これは、私は40年前にこの世に生を受けたと同時につけられた病名です。
ほとんどの人は、まさに初めて聞く病名ですよね。

せっかくですので、病気の説明をしましょう。2通りの説明をします。

■ 説明1
「二分脊椎とは、椎骨が先天的に形成不全となり、本来ならば脊椎の管の中にあるべき脊髄が脊椎の外に出て癒着や損傷しているために起こる様々な神経障害の状態」であり、「その発生部位から下の運動機能と知覚が麻痺し、内臓の機能にも大きく影響を及ぼす」という病気です。
日本二分脊椎症協会ホームページ より抜粋、一部改変)

■ 説明2
「生まれる前、お母さんのお腹の中にいるときに、背骨がしっかりと成長しなかったので、背骨の中にはいっているはずの液体や神経が背骨の外へ漏れてしまう病気。だから、生まれた後も、影響を受けてしまい、足がうまく動かなかったり、おしっこやうんちを上手に出せなかったりするのです」


さて、どちらのほうがわかりやすかったでしょうか?
説明している内容はほぼ同じです。
《説明1》は、語句を的確に使って、きちんと説明しています。
一方で、《説明2》は、厳密には正確な言葉遣いでない語句も含まれていますが、初めて聞く方がわかりやすいように私が「訳」してみました。

ちなみに、私の場合は、ウエストあたりの背骨がしっかり成長しませんでしたので、脳からみて、その部位より遠い箇所、つまりウエストより下では、神経の動きがあまりよくありません。
例えば「熱い」「痛い」という感覚が、足ではほとんどありません。
足の成長もバランスが悪く、外出するときは特殊な靴を履くことで体の安定を保つようにしています。
膀胱や肛門がある部位も感覚が鈍いので、おしっこやうんちをしたいという知覚も普通とは大きく異なるようです。
(普通の感覚というものを知らないので、あまり比較表現ができません)

さて、あなたも、初めて聞く病名を医師から告げられる可能性はゼロではありません。
その場合、医師は的確な語句を使う必要があるので、先ほどの《説明1》のように、私たちには初めて聞く言葉をたくさん使い、説明してきます。
「正確性」という観点からは、それは仕方がないことです。

病名を告げられたその場で、その病気をすべて理解しようとしても、それはなかなか容易ではありません。
もちろん、わからないことは質問してもいいですが、まずは自分の頭を落ち着かせて、整理するのが先です。
先ほどの説明のように、自分が知らない語句を言われたら、とにかくその「漢字」と「読み」をメモしましょう。
病名だけではなく、手術名や治療法なども言われたら、それもメモします。
知らないあなたが無知なのではありません。あまりに病気の種類が多すぎるんです。知らなくて当然です。

漢字と読みは合っているかを医師に確認し、その日はあまり深刻に考えずに帰宅しましょう。
間違っても、「知らない病名を告げられた」ことをショックに飲み明かそうなどと心弱いことは考えずに。
なぜなら、あなたは患者道場の入門者なのですから、自信を持って!

そして、帰宅したら、できればコーヒーを一杯。
ミルをお持ちならば、きちんと豆を挽くところから。
ガリガリと挽いていると、コーヒーの香りがあたりをつつみ、鎮静効果がでてくるはず。
さぁ、お気に入りのカップに熱いコーヒーを注いだら、パソコンの前に行き、メモした病名について、インターネットを使って検索してみましょう。

検索するとたくさんのホームページがヒットするはず。
どのホームページから見ればいいかよくわかりませんよね。
その場合、おおかた次の順番で見てみるとよいでしょう。
 1) 厚生労働省など行政機関や医療系大学などのページ
 2) 大病院やクリニックの医療者による病気の解説のページ
 3) 製薬会社など企業によるページ
 4) 患者会のページ

難しそうな語句の意味はさておき、自分の病気をイメージし、今後どのようにその病気と関わっていくかの予想をつけることが大切です。
上記以外に、同じ病気を持った方、いわゆる「先輩患者」がホームページを立ち上げている例がたくさんあります。
しかし、最初はあまりこのようなページに深く関わらないほうがよい場合が少なくありません。なぜなら、多くのそのようなページは、その方「個人」の経験談によるところが多く、あなたにあてはまるとは限らないからです。

私の「二分脊椎」でも検索すると多くの方のホームページがヒットします。
しかし、その中には一般論ではない情報もあります。
それらの取捨選択は、最初は難しいものです。

・・・あ? なに? 診察室でメモ用紙がなかった?
ダメダメ! 医師と診察室で話をするときは、新聞記者のようにメモとペンは必須です。
いや、診察室に入る前から、あなたのメモは大活躍しないといけないのです。
そのあたりを次回に。
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2012-08-21 12:57:24

健康手帳をつくり、メモを取る [10/04/28]

テーマ:のぶさんの患者道場

健康手帳をつくり、メモを取る

鈴木信行


「あれっ熱っぽいな」
そんないつもと「違うからだの感覚」を感じたら、まずメモを取りましょう。
日時と、その「違うからだの感覚」を。
(例)「○日○時○分 熱っぽさを感じたので体温測定 ○度」

その後も、何か感じたらその都度、書いていきます。
(例)「○日○時○分 関節が痛い。」

その際に、感情は不要です。事実だけを時間の経過と共に、メモしていけばいいのです。
もし、薬を飲んだのならば、それもメモします。
(例)「○日○時○分 解熱剤の○○を飲む」

きれいな字である必要はありません。
でも、後で、自分以外の誰かが読んで、意味がわかる必要はあります。

そのためにお勧めするのは、あなたの「健康手帳」を作りませんか?
そして、その手帳にメモをしていくのです。

今回の患者道場のテーマは「健康手帳をつくり、メモを取る」です。

あなたは車をお持ちですか?
日本では車検制度などがあり、多くの車には整備手帳が備えられていて、ディーラーなどが検査するたびに、日時と車の様子や、異常があればその指摘と対処した内容が記載されていると思います。
そのからだ版だと思えばいいのです。

からだの記録をする「健康手帳」……それは、なにも立派である必要はありません。
自分が感じたからだの異変を、単に時系列に書かれていればいいのです。

それは、普段使う手帳でもいいかもしれません。
使わなくなった大学ノートを「自分の健康手帳」などとして用意してもいいかもしれません。

毎年、会社などで受診する健康診断のデータも、健康手帳にファイリングしておきます。薬局で「お薬手帳」を作っている方なら、それも一緒にしてよいでしょうし、有料のお薬手帳をわざわざ作らなくても、自分の健康手帳に、お薬手帳の役割も持たせてしまえばいいのです。
病院で渡された医療費の明細も健康手帳にファイリングしておいてもよいかもしれません。
時系列に後で見返せるようになっていれば十分ですので、清書、転記、データをまとめるなどのように、手間をかける必要はないでしょう。健康手帳にあまり気合を入れても、それは長続きしませんから。
続けるのが難しいのは、毎日日記をつけられる人が多くないのと、同じですね。
もっと気楽に楽しく・・・。



私の「健康手帳」。単にA5のファイルです。


さて、その健康手帳はいつ役立つのでしょう。
最も役立つのは、病院やクリニックに行ったときです。
初診で受診するとたいていは「どうしましたか?」と聞かれます。当然、医師は、問診の中で「いつ、何が、どうした」を聞いてきます。そのときに、この健康手帳を提示すれば、自分と医師の間で事実を共通認識として確認できるのです。あいまいな記憶ではなく、事実を正確に伝えられるのです。
その結果として、医師は的確に病状を把握でき、より精度のよい診断結果を返してくれる可能性が高くなるのです。
自分がきちんとした診察を受けたい……と願うならば、「自分の健康手帳を作り、”いつもと違うからだの感覚”を感じたら、メモを取る」。それが第一歩と考えます。

また、普段の生活で役立つかもしれません。それは、ちょっとしたからだの不調などの原因が見えてくる可能性があるということです。
例えば、毎月同じような時期に胃が痛くなるという症状があるのなら、原因は毎月ある職場の会議のプレッシャーかもしれませんね。なんとなく思い当たる点が出てきたら、病気になる前に自分で対処法が見つかるかもしれません。

実はメモを取るというのは記憶をさかのぼるにはとても大切な行動です。
人間の記憶力なんてたかが知れています。私のカフェでもスタッフと共用しているメモ帳があり、そこには連絡事項ばかりではなく、お客さまのことや店の経営に関することなどがメモされています。それによって、スタッフ間の情報の共有を図ると共に、記憶をよみがえらせるという大きな役割を持っています。

パソコンで管理するのは止めたほうがいいでしょう。私はそうしていましたが、ある日パソコンが突然壊れ、すべてのデータが消えました。私にとって一番重要ながん治療のときのデータが一瞬にしてなくなりました。しかも、パソコンをいちいち病院にもって行き、診察室で開く……とは、あまりに非現実的です。

え? メモなんて面倒だって?
医師は診察室であなたのために一所懸命にカルテを書いてくれているでしょう? 相手がそれだけやっているのです。よりよい医療を受けたいのなら、あなたのそれぐらいの労力は必要です。
医療にも限界があります。その限界の幅を広げるには、患者である私たちもちょっとがんばってみましょうね。
次回は、この健康手帳の使い方について、もう少しお話させていただきます。

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