山陰游紀を読む(4) | かすみちゃんのブログ
2019年01月04日

山陰游紀を読む(4)

テーマ:香住の昔

おはようございますかに座

 

さて、山陰游紀の続きをお届けします星

 

 突然の来訪者たちは、競うように玄関に靴を脱ぎ、修行僧や小僧らはその応接に忙しい。拝観料は1人30銭であったが「裏碧の猪」や「菅原道真」、銅貨や銀貨が机の上に入り混じり、老齢の住職は喜びを隠せない面持ちである。案内も待たずにまず使者の間を見る。守礼の描いた梅と犬、別に源正勤の描いた松の屏風がある。次は応瑞の描いた鯉の間で、金地の襖に泳ぐ鯉と亀とを描き、床の間には右に鯉、左に龍、真ん中に鷹の三対幅が掛けられている。李龍眠の筆と伝わる。次に大書院、応挙が描いた山水の間である。険しい峰に切り立った崖、山村、水村、水鳥や沖を行く舟、細やかな描写は非常に優れていて、金地の大襖は、とりわけ墨跡が光り輝いて見える。「天機所到」の四字が書かれた額遍は、晃親王の筆で、床の間の右龍、左虎、中央が王義之の三対幅は、これもまた応挙の描いたものと伝わる。

 

※調べた限りでは・・・裏碧の猪→10円札、菅原道真→20円札の事だと思います。

※守礼・・・山本守礼。円山応挙の弟子。

※源正勤・・・円山応挙の弟子である奥文鳴の別号とされる。

※応瑞・・・円山応挙の長男。

※李龍眠・・・中国・南宋の画家。

※晃親王・・・山階宮晃親王。日本の皇族。幕末維新期の宮廷政治家。

※王義之・・・中国・東晋の政治家・書家。

 

 次の芭蕉の間では、また金地の大襖に長老と子供たちと芭蕉が描かれていて、色彩鮮やかで誠に美しい。それに隣り合って本堂、孔雀の間と続く。12枚の金地の大襖を連ねて、老松と孔雀が思いのままに描かれている。筆跡は力強く豪快、紺碧の墨の光が人々の眉を照らしている。静かにこの絵に対峙すれば、耳には松風の音が聞こえ、眼には孔雀の羽ばたきが見えるようである。ここに巨匠の精神を見る。伝え聞くに、この絵が完成して以来、堂前の鳩が本物の木と勘違いをして飛んできては度々襖を損傷したという。

 さらに庫裏を過ぎて狭く険しい梯子をよじ登ると、源琦の描いた鴨の間があり、梅に鷲の間があり、芦雪の描いた猿の間がある。それとは別に、応挙の門弟が描いた十六羅漢の屏風がある。お堂の奥まで人が群がっている。黄昏の薄明かりで絵はおぼろ、私は守屋雁峰、棚瀬碧泉、関田朱渓らと共に隅々まで鑑賞してついに寺を出た。

 

源琦・・・円山応挙の弟子。芦雪とともに応挙門下の二哲と称される。

芦雪・・・ 長沢蘆雪。円山応挙の高弟。

 

 

山陰游紀に書かれている作品の中には、現在は展示していないものもあります。

所蔵品は大乗寺デジタルミュージアムでもご覧いただけますのでご参考になさって下さいひらめき電球

http://www.daijyoji.or.jp/main/museum.html

 

 

香美町香住観光協会 http://kasumi-kanko.com/

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