masakoが熱い注目レポを書いてくれたアガリスク。
読んでいて激しく観たくなって、行って参りました初のアガリスク長編!

タイトルの『紅白旗合戦』という響きだけでもう笑いが><

紅白旗合戦


高校を舞台に、卒業式の式次第で揉める生徒側と先生側の駆け引きの物語。アガリスク主催のコント公演「新宿コントレックス」で3回短編を拝見しているので、コメディ一色の内容と思いきや。

シチュエーションコメディを主体にした、立派な会議劇でした。

「会議は踊る、されど進まず」の展開の中に、様々な人間模様が描かれていて。登場人物それぞれが大切にしたくて主張する「正義」は、同じ思いなのに方向が違っていたり、あまりに個人的で滑稽であったりするけれど、

早いテンポで舞台に存在する役者さん達を通して、ああ、こんなに何かに一生懸命になれる人たちって素敵だな、なんて思うのです。


ちなみに、私の高校時代もなかなかの旗合戦ぷりでした。国歌斉唱に反対した恩師への報復人事があったりとか、校舎の改築問題で校長に反対する先生が生徒を煽って運動を起こさせたりとか(そしてその二人はどうやら付き合ってたらしいとか)。そんなことを思い出しながら、どうしたらこの舞台での出来事は解決するのかと、駆け引きに爆笑しながら観ていました。

こんなに爆笑続きの脚本・演出を手掛ける方はどんな方なのでしょう?

冨坂友・熊谷有芳


作演・主宰の冨坂友さんと、客演の熊谷有芳さん。

冨坂さんとは初めましてなのに、コントレックスに何度かいらしてくださいましたよね、とのお言葉。さすがの記憶力です・・・!

熊谷さん(通称・くまゆかさん)は私の中で燦然と輝くイケメン女優さん!ミニスカートの制服姿がとっても可愛く、活発で正義感の強い生徒会長役を好演していらっしゃいました。

川添美和


音楽の先生・川添美和さん(みわちゅう)。

注目公演記事でも書きましたが、私、みわちゅう大好きなのです。ホームの劇団Voyantroupe(元:海賊ハイジャック)では、小さな体から凄まじい勢いで発する生命力に圧倒されっぱなしなのですが、今回は客演ということで、見たことのない大人しさ、しかし狡猾(笑) 彼女が罪悪感に塗れて歌う君が代のシーンは笑いすぎて涙が止まりませんでした。

津和野諒・古屋敷悠


コメディの申し子・津和野諒さんと、客席にいらしたMUの古屋敷悠さん。

舞台を挟む二面客席で、生徒側と先生側のどちらの表情が見える席に座るか迷ったのですが、津和さんの表情は見逃したくなくて、生徒側とみわちゅうの横顔が見える席を選びました。

・・・これが大正解。

たすいちで何度か拝見していた野澤太郎さんの無駄にヒロイックな面白演技(褒め言葉です)や、劇団員であるキュートな女優さん・沈ゆうこさんや前田友里子さんの表情も堪能。監査委員である沈さんや、卒業する先輩を好きな前田さんの守りたかったものを理解してからリピート観劇すると、彼女たちの魅力がまた増すのかななんて思いました。

ちなみに、古屋敷悠さんは来週27日(金)からホームでの本番を控えています。今作『紅白旗合戦』と、MU『少年は銃を抱く』でコラボ企画もありますので是非!(どちらかの半券を持ってもう一方の劇団を観に行くと、両好演の電子戯曲をプレゼント)

そして、MUで拝見していてその時は高校生(!)役と愛人を複数持つ不倫(絶倫?)部長を演じた加藤隆浩さん、今回は真っ当な校長を演じてらっしゃいました。お写真をお願いしたら、「今はだらしのない顔をしているのでTwitterの画像を・・・」と。

加藤隆浩


はい(^-^;)

楽しい楽しい演劇の時間でした。

表現に様々な目的や方法はあると思いますが、アガリスクのように観客に笑いを届けることに徹した姿勢はかなり好感度が高く。笑顔という共通言語は性別や年代はもちろん、国境を越えて世界を変えることだって出来ると、そう思います。

アガリスクエンターテイメント。

またひとつ、素晴らしい劇団と出会えました。

感謝、です(*^-^*)


公演は29日(日)まで、新宿サンモールスタジオにて。
http://blog.kouhaku.agarisk.com/


(文責・れい)