ホカホカマリア様? | 古典技法額縁制作修復 KANESEI

ホカホカマリア様?

 

イタリア語を少しご存じで古典技法の経験がある方ならば、またはイタリア料理を勉強なさった方ならきっとご存じのイタリア語単語、それは「bagnomaria」、湯煎という意味です。

 

古典技法で欠かせない石膏地はニカワ液に溶いてありますから、必ず湯煎で温めて液状にして(冷えるとゼリー状になる)使います。

 

▲右上のガラス瓶に石膏液が入っています。普段は冷蔵庫に入れておいて、使う時に湯煎で温めています。下に敷いた紙がびしょ濡れなのは、湯煎して瓶を拭かなかったから・・・。

 

キャンバスや板絵の下地、額縁にもKANESEI小箱にも、一番ベーシックな石膏下地、つまりニカワで溶いた石膏を湯煎して塗ってあります。

 

▲パスティリア(石膏盛上げ装飾)も湯煎した石膏液で垂らし描き。

 

で、このイタリア語の湯煎という単語「bagomaria」バーニョマリーアと発音しますが、バーニョはお風呂またはトイレ、マリアとは言わずと知れた聖母マリア様です。たぶん。

この単語を見るたびに、湯船につかってホカホカしたマリア様とか、トイレに座ったマリア様とか(大変に失礼ながら!)、イラスト的な画像が頭に浮かんでしまう。

なぜ湯煎が bagnomaria という言葉になったのか、気になりだすと止まらない。

 

もしかしたらお風呂もトイレもマリア様も全く関係ないところから来た単語だったり?それもまた興味津々であります!

今度イタリア人に聞いてみよう・・・