こんにちは。

 

金田 隆佳です。

 

 

Na⁺チャネルブロッカーに続いて、

 

オピオイド系鎮痛薬です。

 

 

 

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モルヒネの成分であるアヘンのことを「オピウム(opium)」といって、

 

アヘンの成分であるアヘンアルカロイドを含む物質の総称、

 

つまり、「モルヒネと同じような性質を示す物質の総称」

 

のことを“オピオイド”といいます。

 

 

オピオイドの“オイド”は「○○様の」という意味でなので、

 

オピオイド系鎮痛薬はモルヒネ様の鎮痛薬ということになります。

 

 

急性痛(侵害受容器の興奮から始まる痛み)や、

 

その急性痛が長期化したタイプの慢性痛に対する鎮痛薬では、

 

一番強力な鎮痛薬になります。

 

ですが、神経系の歪み(可塑的変容)が原因である「慢性痛(症)」には効果が無い場合が多いです。

 

 

末梢から中枢まで存在するオピオイド受容体に対応するオピオイド物質がくっつくと、

 

カルシウムイオンチャネル(Ca²⁺チャネル)の機能が抑制されて、

 

発痛作用のある神経伝達物質の放出が減少することで鎮痛されます。

 

 

オピオイド系鎮痛薬の鎮痛効果は他の薬剤と比較しても凄い強力なので、

 

癌性疼痛の治療に使用されています。

 

 

ランナーズ・ハイなどのストレス鎮痛(短期的ストレス)に関与する、βエンドルフィンなどの「脳内麻薬」は「内因性オピオイド」と呼ばれ、オピオイド系鎮痛薬と同様の作用で鎮痛効果が発揮されます。

 

オピオイド系鎮痛薬は国で規制されている麻薬とは異なり、

 

正しい使い方をすれば大丈夫なのですが、

 

「痛み」に対する認識が低い日本では未だに、

 

「モルヒネ→麻薬→悪(中毒)」というイメージが先行するため、

 

先取り鎮痛や癌性疼痛のコントロールなどの「痛み治療」が遅れています。

 

 

代表的な副作用としては、便秘、吐き気、嘔吐、眠気があります。