大きな仕事が終わって時間ができたときに、ちょっと遠くの、いつも行ってるとこより安くて品揃え豊富なスーパーに行って思う存分買い込むのが幸せ。
砂ずりとか、鳥レバーとか、安かったから買いこんだ。レバーペースト作るんだ。食べきれないほどたくさん。大きな仕事が終わったあとの料理も楽しい。
本を読んだり買い物をしたり家事をしたり映画を見たり、普通の自分のための生活がなによりのご褒美で、しみじみかみしめながら、わたしにもどる。
わたしのワンピは古着屋さんで見つけた。出会った瞬間、かず子だ!って思った。お母さまの衣装は最後まで悩んでたけど、ある方のご好意で私服を貸していただいた。気品のある、時代にもあった着物。本物の手仕事はやっぱり違う。
わたしのお客さんはいっぱい感想を届けてくれる。わたしはメンバーをほめられると嬉しくなって、そうでしょ、そうでしょ、と言いたくなる。身内をほめる演出も変なんだけど、だって自慢のメンバーなんですよ。
わたしの演出や脚本が下手なせいで、その役を演じてる人が魅力がないと思われたら悔しいから、脚本も演出もたくさんのワガママを通させてもらった。ゆずらなかった。四人のキャラそれぞれが輝くように物語をつむいでいった。
大きな仕事が終わってさみしいかと聞かれて初めて、そうでもない自分に気づいた。もう次を見ている。長編小説を書き上げたときに似ている。書き終わったときが、次の物語の始まりだ。
写真を見て、ビデオを見て、感想を聞いて、遠い昔のアルバムをめくるように、楽しかったなと思う。
物語は見てくれた人の心の中で生き続ける。成長し、変化し、混じり合わされる。わたしは次を紡がなくてはいけないからもう行くよ。
差し入れたくさんありがとうございました。お菓子いろいろ。はあ、おいしくて幸せ。今はロゼのワインでいい気分。