PCR検査受けられず…。 | プールサイドの人魚姫

プールサイドの人魚姫

うつ病回復のきっかけとなった詩集出版、うつ病、不登校、いじめ、引きこもり、虐待などを経験した著者が
迷える人達に心のメッセージを贈る、言葉のかけらを拾い集めてください。

車椅子に座り隔離された状態で診察を受ける私(三井記念病院の発熱外来にて)。右下のCT画像は私の肺であるが左右の肺に白い影が複数点在している事が見て取れる。肺に炎症が起きている事は明らかだ。

 

 

 結論から言ってしまえば現時点で新型コロナ感染の疑いが完全に消えた訳ではない。検体検査が外部委託のため、結果が出るのに時間が掛かっている。担当医の口から出た言葉は、コロナ、結核、マック症(非結核性抗酸菌)など…。但しPCR検査を勧められていない事から新型コロナの可能性はかなり低いと思われる。

 風邪のような症状(咳)が出始めたのは4月4日だった。軽い咳だったので気にもしていなかったが、翌日になると咳がかなり酷くなり、夜になって発熱。37.4℃と微妙な体温であるが平熱が35℃台と低いため関節痛や倦怠感、寝汗もかくようになる。時期が時期だけに当然コロナ感染を疑うのは必然である。

 その日の夜は激しい咳でまともに眠る事も出来なかった。咳と一緒に吐き出した痰を見て血の気が引いた…。真っ赤だったのである。痰に血が混じるという生易しいものではなく赤黒い血の塊!長い闘病生活の中でこんな事は初めてだったため、病気慣れしている私でも流石に狼狽えてしまった。呼吸は荒く息苦しい、心不全でも同じような症状は出るがそれを遥かに凌ぐ苦しさ!気管から喉にかけて「ヒューヒュー、ゼーゼー」と喘鳴が聞こえる。「肺炎を起こしている!?」コロナの予感が脳裏を過り不安は募るばかりだった。

 4月6日の朝、相談センターに電話を入れるも全く繋がらない。かかりつけ医の三井記念病院にも電話したがやはり繋がらない。管轄の志村保健所も繋がらず結局その日は諦めてしまった。重い心臓疾患と腎不全を抱えている状態で肺炎を併発したら命を落とすリスクは非常に高まって来る。然し私は子どもの頃から強運に恵まれている。余命一年の心臓から復活し、心筋梗塞も乗り越え、脳梗塞をも克服して来た経緯があり九死に一生を得る体験は豊富だからそれが心の中に病気に打ち勝つ自信となって芽生えている事も確かだった。

 7日の朝になると熱は36℃台まで下がっていたが咳と血痰は相変わらず絶え間なく出ていた。真っ先に三井記念病院へ電話を入れ、循環器内科の看護師に相談。医師に指示を仰ぐため少し待つように言われ、その間に保健所にも電話を入れると直ぐに繋がった。咳・発熱・基礎疾患などの有無を伝えたが、37.5℃以上の熱がない事を理由に検査はあっさり断られ症状が酷くなったら連絡するようにと言われたが「それでは手遅れになる?」と疑問を抱きながら途方に暮れてしまった。

 三井の看護師から電話が入り、タクシーで来院するように指示される。入院の可能性もあったため、荷物をまとめ病院のある秋葉原へと向かった。病院の相談受付で事務の女性が待ち構えており、その時点から隔離状態が始まった。

 コロナに振り回されたこの2週間であったが、今は咳もほぼ治まり熱もない。時折僅かに血痰が出るため炎症はまだ続いているのだろう。今暫くは自宅療養が必要だ。