『平凡』の希望対談といえば、真理ちゃんと沢田研二、郷ひろみ、西城秀樹、フィンガー5などの人気アイドルとの顔合わせが楽しみでありましたが、今回の相手はなんと、ミスタージャイアンツ長嶋茂雄さん。対談は、1974年5月末頃だと思われます。長嶋さんは、当時38歳で現役最後のシーズン。

 

平凡 1974年8月

 

 

 

天地 わたし、小学校のころ、上北沢に住んでいたんです。長島さんちの近く。

 

長島 ホント、それは知らなかった。

 

天地 日曜日に親セキのコたちが遊びに来て、みんなで長島さんの家、見に行ったんです。

 

長島 ホント?いつごろ?

 

天地 小学校2年の時です。雨の日曜日でした。はっきり、おぼえてるんです。玄関とこで、「でてこないかなァ」っていいながら待ち伏せしてたんです。

 

長島 ボク、でてきた?

 

天地 はい、白いジャンパーに紺のスラックスはいて、すごくカッコよかったんです。よろこんで、とびあがっちゃった。長島さん、すごく大きな人だなと思ったんです。

 

長島 それは、真理ちゃんがちっちゃかったからだよ。

 

天地 そうかもしれません。それで、わたし、みんなを代表して、サインもらいにいったんです。「サイン5枚してください」って。そしたら、長島さん、「3枚でいいだろ?」っていったんですョ。

 

長島 その時、ボク、サイン、3枚しかしなかった?

 

天地 いいえ、わたし「5人いるから、ゼッタイ、5枚じゃないとダメ」っていったんです。そしたら、「わかったョ」って5枚してくれました。

 

長島 ああ、よかった。真理ちゃんにうらまれなくて。(笑)

 

天地 タクシーがきたのに、待たせて、5枚してくれたんです。『やさしいなァ』と思いました。すごく、うれしくて、その時、長島さんの手が、わたしの手よりずっと白くて、きれいでした。

 

長島 そうか、なんだか、はずかしいなァ。今は?(といって、手を出す)

 

天地 アッ、今でも長島さんの方が白いですね。わたしの方が黒い。

 

長島 ナイターが多いから、意外と日に焼けないんだよ。

 

天地 そうかもしれませんね。

 

 

長島 今日はね、真理ちゃんが来るっていうんで、どうもタガがゆるんだみたいで、どうもイカン。

 

 

天地 このあいだ、ここ(後楽園)で、ストリートキングありましたね。長島さん見ました?

 

長島 ああ、見たよ。ちょうど、あの辺(ライトを指さし)でやったんだよ。

 

天地 どうでしたか?

 

長島 うーん、ううん、(べつにっていう感じで)これから、夏になったら、もっとふえるだろうな。

 

天地 試合できなくなっちゃいますね。

 

長島 ストリートキングはオフロでやってほしいね。

 

天地 (笑)長島さんて、面白いんですね。

 

長島 そうかなァ。

 

天地 あたし、応援しますから、長島さん、これからもがんばってくださいね。

 

長島 ありがとう。真理ちゃんもネ。

 

ー野球は巨人、歌は真理ちゃん、みんなもこのふたつ、応援しましょうネ!

 

真理ちゃんの髪型が、あの『恋人たちの港』バージョンから、『恋と海とTシャツと』初期バージョンに変わってますね。対談日は、誌面のわずかな情報を手がかりに調べたところ、1974年5月31日後楽園球場ヤクルト戦の試合前に間違いない。

 

 

この写真を見て、いつの試合なのかわかるのは私くらいだろうが、何の自慢にもならない。

 

ストリートキングとは、wikiより引用。

 

ストリーキング(英語 streaking、ストリートキングは誤り)とは注目を集めるため、あるいは強い非難の意思を表現するために公共の場を全裸で走り抜ける行為である。パフォーマンスの一環として行われるもので性的な意図はなく、露出狂とは区別される。1973年から1974年にかけて流行した。

 

同年4月20日には後楽園球場での巨人対中日1回戦の8回裏巨人の攻撃中にライトスタンドから素っ裸の男がひとりグランドに侵入。内野の守備位置付近まで走り抜け、そこで万歳三唱の後、バックネットに向かって土下座を繰り返すという騒動がおこった。

 

長島さんは自分のステージに乱入されたということなので、愉快な話のわけはないのだが、やはりおもしろい人ですね。

 

平凡 1974年7月

 

こちらの髪型はまだ変わっていない。

 

衣装は『アタック真理ちゃん!』6話(5月9日放送)と同じか。

 

 

こちらも7月号だが、少し髪が伸びているような。撮影は4月末だと思われる。

 

 

おわり。