残り10キロを切った。
足の裏が痛いけど、完走は大丈夫だと思う。
あとはラストをどう走るかだ。
できれば最後はきっちりと走り切りたい。
「かなぱぱ!そろそろ使うかい?」
URCのkuriさんに声をかけられたのはこのあたり。
そろそろ使うものとは・・ これである。
kuriさんに教えていただいたオーバースチムス「レッドトニック」。
24時間走の時に試して効果のあったサプリメントである。
「どうしようかな・・」
今から使っても遅いかと思ったが使ってみた。
まもなく前方から見覚えのある人がやってきた。
えっ?えっ?
yagiさん? ( ̄□ ̄;)!!
間違いなくyagiさんだ。
腰の手術をして間もないのに、ワッカまで粘りの走りをしてきたのだ。
「yagiさん、すげぇ! 腰は大丈夫?」
たぶん他の何人にも聞かれたであろう言葉を自分もかけていた。
「ここまで頑張れたけど、もう90キロで限界」
「かなぱぱ、ゴール目指して頑張って!」
ジーンときてしまった。
なんでこんなに頑張れるのだろう?
これで気持ちに火がついた。
マメの痛さなんて腰の手術に比べればなんてことないものなんだから。
少しづつ走るペースを上げる。
サプリメントとyagiさんの激走で力が蘇った。
どんどん前の人を抜く。
ワッカの出口までに50人以上は抜いた。
脚に力が蘇った感じだ。
坂を下ってエイドに立ち寄りまた声援をもらう。
近くには走友のnaruさんもいて更に元気をもらった。
とてもありがたく思う。
さあ、いよいよゴールは目前だ。
朝5時からの12時間・・ 長かった。
前半は楽しみ、後半は苦しみ、なかなか満足のいく走りはできなかった。
明らかに練習不足であった。
でも、現状の力は出し切ったかな。
確か、昨年の初完走の直後はもう二度とウルトラは出ないと思っていた。
何回も出ている人の気が知れないとまで思った。
でも今回は違う。
来年以降も必ず出たいと今から思っている。
なんでだろう。
残り1キロ地点、魔女の森から前後していたHYRのランナーに追いついた。
やはり脚を痛めていてかなり苦戦していたようだ。
「長かったね、お疲れ様!」
「ラスト、ガンバです!」
お互い言葉を交わして先行させてもらう。
今回、テーマとしていた「弔い」。
自分は走りながらいろいろと会話したけれどオヤジに届いただろうか。
ほとんどお詫びの言葉ばかりなんだけど、届いているといいのだが。
本当は今年はサロマに一緒に来るはずだった。
料理の旨い宿に泊って酒飲む約束してたんだけどな。
その分は今夜実家に泊まって、ひとり酒だ。
さて、ゴールだ。
常呂スポーツセンターが見えてきた。
多くの応援の人の姿が見える。
選手に向かって拍手してくれている人が大勢いる。
今年も戻ってきたぞ!
やったぞ!
両手をあげてゴールへ。
ゴール 12:20:43 (1:17:25)
2年連続完走。
感無量。。
完走タオルがあってよかった。
こんなのは初めてのことと思います。
応援メール&FAX、とても力になりました。
ありがとうございました。
(おわり)