フランス人と日本映画「カツベン!」を観てみたら… | パリ市民への道〜旧ソウル市民への道〜

パリ市民への道〜旧ソウル市民への道〜

2010年春、家人のソウル転勤への帯同で始めた「ソウル市民への道」。あれから5年。今度はまさかのパリ転勤。ボンジュールとピジョン(鳩)しか知らない私が果たしてパリ市民になれるか?いや、なれないかも…

パリはただいま
「KINOTAYO映画祭」開催中クラッカー
パリの各所で
日本映画が企画公開されています。

今年のラインアップはこんな感じで
一時帰国があったので
日程的にムリかなーと思っていましたが
ちょうど観たかった作品が
パリに戻ってから上映されるということで
嬉々としてチケットを取っておきました合格
周防監督の最新作「カツベン!」
日本文化会館内のホールで1人5ユーロ。

この映画、一時帰国中に地下鉄構内で
ひよざえもんあれ?
まだ公開になっていないのね。
貴重な日本映画@フランス、
しかも観たかった作品だから
ひと足先にパリで見られて嬉しいーアップ

さて、
私は日本人の友人と一緒に行きましたが
席についてみると
フランス予想以上にフランス人だらけ
まあそりゃそうか、
これ日本人向けの映画祭じゃないもんね。

映画「カツベン!」は…
無声映画(活動写真)の上映中に
スクリーンの横で
台詞などの語りをつけて映画を解説する
活動弁士のお話です🎬

周防監督らしい、笑いあり人情ありで
主軸となる活動弁士の存在や役割についても
しっかりと描かれていて、上映後に
キラキラあー、いい映画だったねえ
と思わず口から出るような作品でした。

ところで…

作品では活動弁士が語りまくるので
とにかく日本語の言い回しが
相当、多種多彩なわけです。
江戸弁や上方の話し方だったり
日本人だからわかる洒脱な言い方だったり。

上映前に周防監督のインタビューが流れて
🎬活動弁士とは
🎬この映画への思い
が説明されたので、客席の私たちも
フランス日本観る側の心構え
みたいなものは恐らく共有できたのですが
フランス人に対し
ひよのしん果たして簡潔な仏語字幕で伝わるのか?
と思っていたのです。

そして映画が始まると…

やはり字幕はものすごい簡潔で
思った以上にダイレクトに表現されていて
ひよのしんまあそうなるよねー
最初はそれが気になっていたのですが
しばらくしたら
ひよのしん←映画と自分の世界に入る…

すると…

画面の、なんというか、
画力?絵ヂカラ??
で、私たちが日本ふふっ と笑うシーンに
フランスフランス人爆笑
ひよのしんお、笑いどころがおなじ?

中にはツボにハマった人がいて
犬が走れば
フランスいーっひっひっひ
誰かが転べば
フランスいーっひっひっひ
そのうち、よく分からないタイミングで
フランスひーっひーっ←笑いすぎて引き笑い
ひよのしんあ、完全にツボったね

でも、今までパリで日本の芝居を観劇したり
日本の作品を観た時に感じた
もやもや日仏の笑いのズレ
がほとんどなくてびっくり!
最初は(多分)役者の動きのコミカルさに
笑いが起きていましたが、途中から
弁士の抑揚たっぷりな語りにも笑いがクラッカー

もちろんそこは、映像ありきなんですが
ものすごいスピードで繰り出される
弁士の語りに次ぐ語りの嵐に
フランスぎゅーっと集中しているのが伝わる
つまり映画と客席との一体感ですね。
ストーリーが進むにつれて
フランス客席の集中力と高揚感が上がっていく
のがよくわかりました。

本編が終わりエンドロールが流れると
クラッカー会場からはあたたかい拍手
エンドロール中に帰る人たちもいましたが
エンドロールが終わるとふたたび
クラッカー拍手拍手

日本文化会館での上映だったし
もともと日本に関心があるフランス人が
観に来ているのだろうけれど、つまり
クラッカーフランス人にもとてもうけたようです

やはり、いい映画は言葉を超えるなあー


↓ランキングに参加中

にほんブログ村 海外生活ブログ パリ情報へ

↑クリックよろしくお願いします

 

パリの「そとめし日記」割り箸

→「パリでこんなの、食べてます