素敵なおじいちゃん！〜『ビル・カニンガム＆ニューヨーク』

ことしも『世界報道写真展』へ行ってきました


わたしにとってこの写真展は、
新聞やニュースでは遠くに感じる世界の問題を近くに感じ考えさせてくれる大切な機会。


たとえば、シリアのアレッポで政府軍と自由シリア軍の戦闘があったというニュースも
聞いたり読むより、負傷した子供の一枚の写真を観るほうがずっと胸に迫ってくるものです。
心が痛くなることも多いので疲れますが、満足度が高い写真展です。



その会場の恵比寿・写真美術館では
気になっていた映画『ビル・カニンガム＆ニューヨーク』が上映されていたので、ついでにそちらも観ることにしました。


ファッション誌がこぞって文化面で紹介し、ベタ褒めしていたこの作品。
ニューヨークタイムズの名物ファッションコラムを担当し、
ストリートでファッションスナップを撮り続けて５０年の
ベテランカメラマンのビルさんを追ったドキュメンタリー映画です。


”ファッション”,”NY”,"セレブ"、”写真”がキーワードということは、
ファッションに感度の高い人たちのための映画かと思いきや、それが大間違い！！



この映画は、一人の男の”人生の楽しみ方”を教えてくれるものなのでファッションに興味のない方にもおすすめできます。

周りの人の証言や本人の仕事観を聞くうちに、ビルのぶれない生きざまに惹かれますよ。


好きな仕事を続けてこられたビルの喜びが素直に描かれていて
観賞後は『素晴らしき哉人生！』と叫びたくなるような爽やかな気持ちになりました。



独り身で健康的な食事もせず、睡眠時間も短いようなのに、８２歳で現役ばりばり。
好きな仕事をする＝ストレスがないことが長生きの秘訣なのでしょうか。



ビルの笑顔には、充実した人生を過ごしてきたことが滲み出ていました。


わたしも将来、あんな笑顔のおばあちゃんになりたいな。