袁世凱が威信をかけて派遣した北洋第27師団の2万の兵が奉天に集結した

会議室で丁(デイン)大佐と崔(ツイ)大佐が師団長となる張作霖の到着を待っているが不満たらたらである

 

丁大佐「私を師団長にすると袁閣下は言ったはずだが蓋を開ければ参謀長だ。どうしてこの私が馬賊の頭目に敬礼せねばならんのだ」

 

崔大佐「もういい加減にしなさい。閣下の思い付きは何も今に始まったことじゃない。私なんてかれこれ30年も振り回されっぱなしですよ」

 

馬のいななく声が聞こえ、ほどなくして副頭目の好大人が馬賊の身なりで入って来た。

 

丁大佐「その身なりは何だ!軍人ならば軍服を着ろ」

 

好大人「好好、堅苦しい事は仰いますな。あいにく俺たちの大礼服はこれなもんで」

 

春雷、白猫、麒麟も続いて入室する。軍服を着ているのは麒麟だけである

 

丁大佐「き、貴様が張作霖か」

 

好大人「俺は副頭目の張景恵。八角台じゃちょっとは名が通っていますがね」

 

丁大佐・崔大佐「(驚いて後ずさりしながら)八角台の好大人か・・」

 

好大人「俺のような三ン下にまでそんなに遠慮なさったら総攬把を一体どんな顔でお迎えするんです?」

 

白猫「好大人よ、たいがいにしておかないと軍人さん達が震えてますぜ。一緒に戦をするなら仲良くやらないとな」

 

麒麟「(丁大佐に)あんたは?」

 

丁大佐「師団参謀長の丁大佐だ。そういう口の利き方は慎んでもらいたい」

 

麒麟「俺も陸軍大佐だ。同じ階級なら対等でよかろう。そんなことより師団長閣下にはきちんと敬礼しろよ」

 

丁大佐「ば、馬賊に敬礼などできるか」

 

崔大佐「(肘を掴んで小声で)おやめなさい」

 

そこへ張作霖がゆっくりと入って来て二人は思わず後ずさりする・・