都に着いた文秀と春児が紫禁城近くを歩いていると、輿に乗った大総監大鑑(西太后付き宦官のトップ)の行列を見かける
春児「あれは誰?」
文秀「五千人の宦官を束ねる大総監大鑑の李連栄様だ」
春児「て、ことはあの人も宦官なの?」
文秀「そうさ、後宮にお仕えできるのは女官と奴ら太監だけだからな。何千年も前からずっとそういうしきたりさ」
春児「宦官にも偉い人はいるんだね」
文秀「ああ、やつは西太后の第一の側近だ」
春児「西太后!」
文秀「バカなこと考えるんじゃないぞ春児。太監なんてのは、にっちもさっちもいかなくなった人間が選ぶ道なんだ」
春児「おいら、そのにっちもさっちもいかない食いつめだよ」
文秀「お前の食いぶちくらいこれから俺が何とでもしてやるから、つまらんことをかんがえるな」
春児「でもそれじゃ、白太太の言ったとおりにならないよ」
文秀「本気か?そこまで言うならいいものを見せてやろう。おまえが二度と妙な気を起こさないようにな」
宦官について
中国の歴史に宦官はかかせません。清く美しい宝塚でどこまで表現するのか難しいところではあります。声も低くならず、ひげも生えないのですね。(テレビの時代劇で気が付きました)