現役書店員芸人カモシダせぶん(デンドロビーム)の
日曜に、一冊、読んでほしい本
今回はー、金子玲介のデビュー作
死んだ山田と教室
男子校のクラスでめちゃくちゃ人気者だった生徒、山田ほむら。彼は突然事故で亡くなってしまう。
悲しみにくれるクラス、ところがその教室のスピーカーから山田の声が。
声だけになって戻ってきた山田。そんなスピーカーと化した山田と過ごす生徒と担任の話。
メフィスト賞受賞作。メフィスト賞といえばセンスゴリゴリの尖っている小説が取る印象。今作も正にぶっ飛んだ設定。
だけど一般ウケもかなり良く、書店さんや書店員仲間が凄い推してるなと感じてた小説だったので気になってました……読むの遅かった……
読んだら納得。これはいい話だ。まず物凄い「高校生男子」の解像度。
そこのクラスにいる感覚にちゃんとなれる。かなりの人数出てくるのに一人一人の生徒のキャラがしっかり分けられていると思いました。
このしょーもない感じ、ちょっとのことでも盛り上がれる感じ、無責任な感じが、男子だなぁとつくづく思いました。自分は今も男子。
そして途中に挟まる山田がパーソナリティで夜中の学校に流れてくる「ファイア山田のオールナイトニッポン」これのクォリティはとても高かったです。読んでいてANN聞いてる気持ちになれた。
またそれはこの表紙に採用された山田役の子のビジュアルが完璧だったからだと思います。
ちょっと菅田将暉っぽさがあるんですよねこの子。書店さんによっては大々的にこのビジュアルを使った販促物やラジオも聞けるんで見つけたら是非こちらも堪能してほしい。
話の運びも一筋縄ではいかなかったので満足感も高かったです。男子青春ものを読みたい方是非。
カモシダせぶん初小説『探偵はパシられる』
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