"できないループ" を 脱出するには | かもめ大学 公式ブログ

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熊本在住。1981年生まれ。小中学生の先生。また、かもめ大学という名前でフィンランド・スタディツアーを主催しています。キーワードは、教育/フィンランド/魔法の質問/読書/PentaxK-50/Perfume/欅坂46

今までの経験を活かして
勉強の仕方を伝える先生をしています。
 
これまで、塾講師をはじめ
子どもたちに
勉強を教える先生をしてきました。
 
 
勉強ができるようになって
「やればできる!」と
自信を持たせてあげられたら...
 
そう思って教えてきたので
その通りになった子どもたちも
たくさんいます。
 
ですが、中には、
先生がいれば勉強はできるけど
自分自身で勉強できない子どもたちも
いることに気がつきました。
 
 
勉強は、できた方がいい。
ぼくはそう思っています。
 
「できた!」というのは、
自信につながるからです。
 
ですが、
「できた!」ばかりにフォーカスすると
「できた!」か「できなかった」かだけで
判断してしまいやすくなります。 
 
 
もっとも価値があるのは
勉強ができるようになるそのプロセスや
勉強に対する考え方です。
 
子どもたちに勉強を教えていた頃、
そのプロセスの価値付けや
その考え方を少しでも伝えておけば
 
学校や塾を卒業しても
自分自身で勉強できる子どもたちを
もっと育てることができたかもしれない。
 
そんな反省も、ぼくにはあるんです。
 
 
ぼくは、
高校生の頃、勉強で挫折しました。
 
毎日、学校に行っても、
授業は本当に苦痛でした。
 
苦痛というか、
できるようになりたい
という気持ちがあっても
 
授業を聞いても
まったくわからないレベルまで
学力が落ちてしまったからです。
 
 
できるようになりたくても
気持ちがあっても
何をどうしたらいいのか
それすらわからなくなって
 
1日6時間、週5日、
聞いてもまったく理解できない
授業時間を過ごし続けているので
 
「自分はもう、やってもできない」
 
今、考えれば、
そう思っても仕方なかっただろうと
振り返ってみると思います。
 
 
最近、
ビリギャルが話題になりましたが
ぼくも、
あのストーリーに近い大学受験をしました。
 
ぼくは
予備校や塾には通いませんでしたが
国立大学の後期試験で
奇跡的な合格をしました。
 
 
合格の要因は、何だったのか。
 
・当時、どうしても学校の先生になりたかった
・弟の進路も控えているので、浪人するわけにいかなかった
・予備校に通っていないので、学校の先生にたくさんおしえてもらった
 
それと、
周りには「絶対に受からない」と言われ続けたけど
 
いつも話を聞いてくれる母と
ぼくの背景を知っていて、気持ちを支えてくれる
絆の深い友人たちがいてくれたおかげです。
 
 
"できないループ" を抜け出すには
何か、きっかけが必要です。
 
ぼくは勉強はできませんでしたが、
どうしても
学校の先生になりたい、という
夢がありました。
 
それが、
受験を、勉強をあきらめない
心の支えになりました。
 
 
だけど、
夢を持つことができない子もいます。
 
「夢を持ちましょう!」と
口で云うのは簡単です。
 
だけど、
それを云われたからといって
 
自分に自信がない子にとっては
そんな簡単に
やりたいことが決まったり
夢なんて見つかりません。
 
 
ぼくが学校の先生になりたいと
子どもの頃から思えたのは
学校の先生が大好きだったからです。
 
「人と同じことはやりたくない」
 
「誰かがAという方法をとるなら
 ぼくはBという方法でやりたい」
 
そんなわがままなぼくを
自分が思うようにやったらいいと
認めて伸ばしてくれた先生のおかげでした。
 
 
大切なのは「先生」なのではなく、
 
・困った時に「困った」と云える
・「違うのかな...」と思った時に、相談できる
・「だいじょうぶ!」と言ってくれる
 
そんな人が、ひとりでもいいから
その子のすぐそばにいてくれるかどうかです。
 
 
ぼくには、
勉強ができていた小・中学生のころは先生が
勉強ができなかった高校生のころは母と友人が
そんな人たちだったおかげで
 
いろんな挫折もあったけど
なんとかやってこれました。
 
 
人生経験がまだ短い子どもたちが
「どうせ無理」
「やってもできないし...」
そう云っているとしたら
 
それは、その短い人生経験の中で
成功体験が少ないからかもしれません。
 
だから、色濃くなってしまう。
そう思ってしまうのは無理もありません。
 
 
それならば、
そこを脱出するきっかけは2つ。
 
・成功体験を積む(学力を引き上げる)
・成功とか失敗とか関係なく
 そのプロセスを認めてあげる
 
そして、この2つがあれば
「だいじょうぶ!」と信じる。
 
そうすることで、やっと
"できないループ" を
脱出できるきっかけができます。
 
 
今、ぼくにできることは
これまでの経験をもとに
伝えることです。
 
今日は、中高生に
勉強の仕方、伝えてきます。
 
今日が、
何かのきっかけになることを信じて。



公立に通う中学生の勉強に関することを中心に、先生としての、これまでの経験を綴っています。【かもめ大学 中等部<Facebook校>】→ https://www.facebook.com/groups/1409345492704973/