先日、高校剣道大会の救護スタッフとして大会会場に派遣となりました。
今年のインターハイ優勝高校、3位の高校も参加する、全国から強豪校が集まる大会です。
とある東京の強豪高校の生徒から、顎が外れて痛がっている生徒がいるので何とかしてほしいと要請がありました。
大学生のアメフトの試合会場で、肩の脱臼の整復をした経験はありますが、顎の脱臼の経験はありません。
剣道は面を着けているので、顎が脱臼するとは考えにくく、また突きという技が喉に外れる事がありますが、流石に顎までダメージがくる事はないだろうという思いで生徒のいる場所に向かいました。

実際に見てみると、確かに口が開いたままでよだれか流れている状態です。
話を聞くと、試合で外れた訳ではなく、試合前に眠くてあくびをしたところ外れてしまったとの事でした。
左側の顎を痛がっており、左だけ亜脱臼してるのが予想されました。当然、試合会場でレントゲンなどの検査は出来ません。
今まで病院の宿直中に、夜間あくびして顎が外れてしまった患者さんの脱臼整復処置は数回経験がありますが、皆さん高齢者で入れ歯の方でした。
 

整復の際に、指を口の中に入れるのですが、口が閉じた瞬間噛まれる可能性が入れ歯だとないのですが、若い高校生だと噛まれるかもしれないという恐怖感がよぎりました。とりあえず、悶えてる高校生を何とかしなければなりません。過去にやったのと同じように整復してみると噛まれることなく、意外に簡単に整復できました。脱臼が整復出来たのと、噛まれなかった事の二重の安堵です。
とりあえず、高校生も試合に出れるようになり一安心です。中々経験できない貴重な体験でした。

ちなみに顎関節は、整形外科ではなく、口腔外科が専門です。
顎関節症、顎関節脱臼の方は口腔外科の受診をお勧めします。