相模原市に陽光園という、療育センターがあります。ここは、小学校に入学するまでの障害をお持ちのお子さんの療育・リハビリを行う施設で、6年前から、この施設の嘱託医をしています。お子さんは整形外科疾患の患者さんはほとんどいません。小児麻痺、染色体異常、運動発達遅滞等、大学病院の小児科、小児外科におかかりのお子さんがほとんどです。
最初、身体の状態を確認するため、四肢の関節可動域、脚の長さに違いがないか、背骨が曲がってないかなどを確認し、必要なリバビリを行う、また、必要な装具を処方したりするのが、私の仕事となります。診察していると、保護者の方が気づいていない、股関節脱臼、側弯症が疑われるお子さんが多々いるのです。保護者の方も大学病院の主治医の先生も気づいてないこともありますが、この施設は病院ではないので検査はできません。なので、今度、病院に行く時に検査してもらうようにお願いすると、かなりの確率で、股関節脱臼、側弯症の診断が確定します。こういうお子さん達の、成長、発達の経過を定期的に経過観察しています。
私の子供は2人とも、大学を卒業し既に、社会人になっていますので、就学前のお子さんを見てると、孫を見てるかのような、気持ちになります。歩けなかったお子さんが歩けるようになった時、寝返りも出来なかったお子さんが、ハイハイで動けるようになった時等の場面に遭遇すると、本当に感動的で、子供の生命力、成長に驚かされます。
みんな就学前に卒園となるため、経過観察はその時点で終了となり、なんとも寂しい気持ちにもなります。
開業して、2ヶ月経過し、かなり忙しくなってきましたが、子供の成長を見守れる、素晴らしい仕事なので、今後も出来る限り継続していきたいと思います。