DESTINY 鎌倉ものがたり(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて
2017年12月23日

DESTINY 鎌倉ものがたり(ネタバレ)

テーマ:新作映画(2017)
※今回の記事は、本作が好きな人が読むと確実に不快になるので、読まない方が良いです。




DESTINY 鎌倉ものがたり

DESTINY 鎌倉ものがたり

2017/日本 上映時間129分
監督・脚本・VFX:山崎貴
原作:西岸良平
製作:今村司、市川南、加太孝明、船越雅史、戸塚源久、谷和男、永井聖士、弓矢政法、中西一雄
堀義貴、島村達雄、牧田英之、安部順一、三宅容介、阿部秀司
エグゼクティブプロデューサー:阿部秀司
Coエグゼクティブプロデューサー:伊藤響
プロデューサー:飯沼伸之、守屋圭一郎
アソシエイトプロデューサー:櫛山慶、鈴木健介
企画協力:奥田誠治
撮影:柴崎幸三
照明:上田なりゆき
録音:藤本賢一
美術:上條安里
装飾:龍田哲児
VFXディレクター:渋谷紀世子
D・Iプロデューサー:齋藤精二
音響効果:岡瀬晶彦
特機:奥田悟
コスチュームデザイン:竹田団吾
衣装:水島愛子
ヘアメイク:宮内三千代
特殊メイク:吉田茂正
編集:宮島竜治
音楽:佐藤直紀
主題歌:宇多田ヒカル
キャスティング:緒方慶子
スクリプター:阿保知香子
助監督:安達耕平
制作担当:櫻井紘史
ラインプロデューサー:阿部豪
出演:堺雅人、高畑充希、堤真一、安藤サクラ、田中泯、中村玉緒、市川実日子、ムロツヨシ、要潤、大倉孝二、神戸浩、國村隼、古田新太、鶴田真由、薬師丸ひろ子、吉行和子、橋爪功、三浦友和
パンフレット:★★★☆(720円/なかなかボリュームがあって、しっかりした作り)
(あらすじ)
幽霊や魔物、妖怪といった「人ならざるもの」が日常的に姿を現す古都・鎌倉。この地に居を構えるミステリー作家・一色正和(堺雅人)のもとに嫁いできた亜紀子(高畑充希)は、妖怪や幽霊が人と仲良く暮らす鎌倉の街に最初は驚くが、次第に溶け込んでいく。正和は本業の執筆に加え、魔物や幽霊が関わる難事件の捜査で警察に協力することもあり、日々はにぎやかに過ぎていった。しかし、そんなある日、亜紀子が不測の事態に巻き込まれ、黄泉の国へと旅立ってしまう。正和は亜紀子を取り戻すため、黄泉の国へ行くことを決意するが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




20点


山崎貴監督作については、特別好きな作品はないんですけど(「リターナー」はちょっと好き)、2015年に公開された「寄生獣」に関しては、かなり好感を持ってまして。当時の「映画秘宝」のインタビューでは“良い人感”が漂っていたし、「英語混じりのタイトルは、ほとんどがプロデューサーの阿部秀司さんの仕事」ということを知ってからはなんとなく許せるような気持ちになったりもして(そもそも「許す」ってなんだ)。とは言え、「寄生獣」を観て「たぶん山崎監督が良いと思うものは、僕には合わない」という気もしたので、よほどのことがない限り、監督作をわざわざ観に行く必要はないと思っていたんですが、しかし。愛聴しているラジオ番組「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」(略称:タマフル)の映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」の課題映画になるという「よほどのこと」が起きたので、TOHOシネマズ新宿にて1ヵ月フリーパスを利用して鑑賞してきました。僕には合わなかったです… (`Δ´;) ヌゥ ちなみに西岸良平先生による原作漫画は未読でございます(「三丁目の夕日 夕焼けの詩」は読んでましたが)。


5番スクリーン、かなり混んでました。
5番スクリーン

生涯2度目の1ヵ月フリーパス。要はタダで観たのだッ!m9`Д´) ビシッ
1ヵ月フリーパス


劇中の時系列を無視しながらアッサリ気味にあらすじを書いておくと、幽霊やら妖怪やらがウロウロしている現代の鎌倉に住むミステリー作家・一色正和(堺雅人)と亜紀子(高畑充希)が結婚して一緒に暮らすことになりまして。あーだこーだとトラブルに遭いながらも仲睦まじく日々を送っていたら、亜紀子が肉体を失ってしまい、黄泉の国に行くことになりましてね。それは、亜紀子に片想いしていた天頭鬼という魔物の仕業であり、彼女を取り返すために正和は黄泉の国へ。ピンチに陥るも、貧乏神の力を借りて、亜紀子を無事救出して、めでたしめでたし…って感じでしたよね、確か。


エンドクレジットは宇多田ヒカルさんの「あなた」が流れてましたよ↓




なんて言うんですかね、良いところはあって。例えば、わかりやすく伏線を張ってちゃんと回収したのは嫌いじゃないです。後半、戦うことになる魔物・天頭鬼について掛け軸だ置物だといろいろ示唆してたし、正和の電車好きも後半の「想像力で車両を作る」展開に活きたんだろうし。正和が黄泉の世界に行くために使う魔界松茸とか、生まれた時に持っていた牙とか、貧乏神からもらった茶碗とかとかとか、「この使い方は上手い!m9`Д´) ビシッ」とまでは思わなかったけど、なかなか頑張ってたなぁと。あと、CGはちょっと残念に感じましたが、美術は結構良かったんじゃないかしらん。それと堺雅人さん、竹刀の構え方がしっかりしてて、グッときました(剣道未経験者と知ってビックリした)。

ただ、合わないところの方がスゲー多かった。まず、世界観が合わなかったです。監督曰く「時代設定は現代ながらもノスタルジックな“理想の古都・鎌倉”にしている」そうだけど、「何が古くて何が現代なのか」がハッキリしていないからイライラするし(「警察の制服が古い」のはノスタルジー云々以前に「どういう理屈なの?」って思う)、後半の黄泉の国では、天頭鬼が好き勝手に振る舞うから、どうやって秩序を保っているのかが気になって仕方なかったし…。「ファンタジーに目くじらを立てるなんて… ( ´д)ヒソヒソ(´д`) ヤーネ」なんて意見もあると思いますが、最低限、納得できる世界観を提示されないと、ファンタジーだって乗れなくないですかね? 原作漫画通りなのかもしれませんけど、それは漫画という表現だからスムースに飲み込める世界観だったんじゃないかなぁと思ったり。

それと、お話自体が合わなかったですね。これはかなり個人的な好みですが、あまり前世の恋人云々の話って好きじゃなくて(正和と亜紀子は何度も前世で夫婦になっていて、何度も天頭鬼と戦っていた…という設定)。それと、全体的に話が幼いというか。序盤の「締め切り間に合わない」コメディ描写からゲッソリしました。かなり乗れなかったのが「正和が警察から依頼を受けて謎解きをする」くだりで、てっきり心霊的な現象を暴くのかと思ったら普通の犯罪捜査だったから拍子抜けしたし、そもそも「部屋の窓から江ノ電に飛び乗る」という犯行の手口自体、誰もが一発でわかるトリックだったと思うんですよ。ちょっと観客をバカにしてるのかなぁと。

で、一番ムカついたのが、亜紀子の体に乗り移った母親の霊のエピソード。「死んだ母親が“魂がない亜紀子”の体を見つけて入ってしまった→夫と娘とつかの間の家族団らんを楽しんでしまい、体を返しそびれていた」という展開があって、そのことを突き止めた正和が怒ったりするのは全然良いんですよ。ただ、結局、家族3人に「ごめんなさい、ごめんなさい」って謝らせるだけで(子どもまで泣きながら謝罪するのがキツい!)、“彼らのその後”が描かれないのはどうなんでしょうか。いや、実際にそこまで描いた上で作品のバランスを取るのは本当に大変だと思うんですけど、なんかスゲー後味が悪かったというか、だったらもっと動機が軽い幽霊に憑依させてほしかった…って、伝わるでしょうか。


僕の心境を代弁するグレート巽の画像を貼っておきますね(「餓狼伝」より)。
悪趣味なものを見せられた


その他、「父親の変装話のバカバカしさ(親子関係描写が雑すぎ)」とか「天頭鬼が亜紀子に愛を誓わせるくだりが長くてイライラした」とか「貧乏神の茶碗が助ける展開、伏線はあったけど、ご都合すぎじゃね?」とかとか思うところはムゲンバインだけど、長くなるので割愛! やたらと文句を書いちゃいましたが、隣で観ていた妙齢の女性が笑ったり泣いたりと本作をかなり楽しんで鑑賞してましてね。つーか、僕が舌打ちしそうになるシーンでも周囲からはスンスンスンと鼻をすする音が聞こえたりと、ほとんどの観客がちゃんと楽しんでたっぽいので、あまり合わない山崎監督作をわざわざ観に行った僕が悪かったんでしょうな…(遠い目)。まぁ、所詮は「刑務所を舞台にした筋トレバイオレンスギャング映画」を観に行って、「僕も刑務所に入りたいナー (´∀`=)」なんて思うような男が書いているブログなのでね、興味がある方は気にせず足を運んでいただければ幸いです。おしまい。




西岸良平先生による原作漫画。ちょっと読みたい気持ちはあります。



映画に使われた原作エピソード集。下巻もあります。これを読めば、映画が好きになる…かな。



サントラでございます。



オフィシャルガイド。江ノ電に特化したムックも出ております。



結構好きだった山崎貴監督作。僕の感想はこんな感じ








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