麦子さんと(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて
2014年01月14日

麦子さんと(ネタバレ)

テーマ:新作映画(2014)
※今回の記事は、気持ち悪い自分語りや知った風なことがダラダラと書かれていたりするので、普通に映画の感想を読もうと思っている方は読まない方が良いです。




麦子さんと

麦子さんと

2013/日本 上映時間95分
監督・脚本:吉田恵輔
製作統括:栗原忠慶
エグゼクティブプロデューサー:小西啓介
プロデューサー:木村俊樹
ラインプロデューサー:向井達矢
アソシエイトプロデューサー:姫田伸也
脚本:仁志原了
撮影:志田貴之
照明:佐藤浩太、岡田佳樹
美術:吉村昌悟、小宮元
録音:太田義則
整音:深田晃
音響効果:佐藤祥子
音楽:遠藤浩二
挿入曲:松田聖子
スタイリスト:荒木里江
ヘアメイク:清水美穂
助監督:佃謙介
制作担当:中村元
劇中アニメーション演出:川崎逸朗
劇中アニメーション制作:Production I.G
出演:堀北真希、松田龍平、余貴美子、麻生祐未、ガダルカナル・タカ、ふせえり、岡山天音、田代さやか、温水洋一
パンフレット:★★(700円/もうちょっと企画記事を入れてほしいような…)
(あらすじ)
声優になることが夢のアニメオタク女子・麦子(堀北真希)は、無責任な兄の憲男(松田龍平)と2人暮らし。そんなある日、麦子たちが幼い頃に家を出たまま音信不通だった母親の彩子(余貴美子)が突然現れ、同居することに。自分勝手な母が許せず戸惑う麦子だったが、実は病魔に冒されていた彩子は、ほどなくして他界してしまう。麦子は納骨のため母の田舎を訪れるが、若かい頃の彩子とそっくりな麦子は町の人々に歓迎され、それまで知らなかった母の一面を知る。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




95点


母さーんッ!ヽ(TДT)ノ


なんとなくイメージ動画を貼っておきますね↓




あの吉田恵輔監督作だし、先日観た「ばしゃ馬さんとビッグマウス」が良かったから、それなりに期待してたけど…。「どうせ親子モノなんでしょ?」と舐めてたところはあって、予告編も観てなかったんですよ。で、先日、ユナイテッド・シネマとしまえんで観たら、エンドクレジットが終わっても泣きじゃくっているほどハートを強打されてしまい、あらためてテアトル新宿で2回目を観たら、またもや涙を搾り取られた感じ。本当にね、僕にとってとても大切な作品になったのです。


夜のユナイテッド・シネマとしまえんに到着。ポイントを使って無料で観たりして (`∀´) フハハハハ
ユナイテッドシネマとしまえん

ところが! 売店ではポップコーンの新作が販売中。うう、映画代も浮いたところだし…。
チョコレートポップコーン

ポテトも付けて買っちゃいました。驚くほど美味だったし、飲み物はペプシネックスにしたから大丈夫だぜ!(何が?)
ポテト付きで買っちゃった

その後、日をあらためて、テアトル新宿。看板が大きいですな。
テアトル新宿

外には記事の切り抜きがあって…。
外の記事の切り抜き

ロビーにもあるのです。
中の記事の切り抜き

テアトル系列ではお馴染みのオリジナルドリンクもありまして。迷った挙げ句…。
テアトル系烈恒例オリジナルドリンク

ハバネロポップコーンと一緒に購入しました (ノ∀`) サンザイ マキヒロチ先生の新刊を読んだばかりなのにぃ…。
ポップコーンも買っちゃった

ちなみにハバネロポップコーン、美味いけど、かなり辛いです。気をつけて!ヽ(`Д´)ノ キケン!
ハバネロポップコーン、辛い!


昨年観た「ばしゃ馬さんとビッグマウス」の感想文の中で、僕は「なんとなく連想したのは石井裕也監督のこと」なんて書いたんですけど、今回もまた「舟を編む」を思い出したというか。要は前作よりも“変な部分”を抑えつつ、オーソドックスに良い映画を作った印象。兄貴の恋人がスゲー小さい体格なのに2tトラックを運転したりとか、ファミレスでなぜか目玉焼きハンバーグを2つ食べてる人がいたりとか、そういう“遊び”はあるんですが、基本的には吉田恵輔監督作の中で一番“普通っぽい作品”になっているんじゃないかしらん。

もう1つ連想したのが、山下敦弘監督の「もらとりあむタマ子」。あそこまで“萌えに特化した映画”ではないけれども、あの作品が前田敦子さんにとって間違いなく大事なものになったように、この「麦子さんと」も堀北真希さんの代表作になるのではないかと。そう思ってしまうほど、堀北真希さんがとにかく可愛く撮られているし、映画としても良く出来ているのです。

というか、この映画の堀北真希さんは素晴らしいのひと言!ヽ(`Д´)ノ 唯一マイナスに感じたところを書くと、どうしても“凜としたルックス”ではあるので、「この前は美容師やトリマーになりたいって言ってたじゃねーか ( ゚д゚) アホウガ」みたいな感じの女性に見えなかったんですけれども(あのキャラクター的にも「?」って感じがするし)。それ以外は良いところまみれで、例えば“母親・彩子の若かったころ”も演じてたんですけどね、ちゃんと余貴美子さんっぽかったりして、非常に良かったですね~。

監督からの無茶振りをこなすような場面も超微笑ましくて、アニメのキャラの真似をするシーンや、祭りで舞台にあげられるシーンでは、萌え死ぬかと思ったほどでしたよ。その他、コンビニで兄の肩を殴るシーンや、旅館のクソ息子(岡山天音)にビンタをするシーンもあって、奴らの代わりに殴られたかった&張られたかった!ヽ(´Д`;)ノ ナンダコレ もうね、彼女に関しては100点としか言いようがなくて、僕があと20歳若かったら間違いなくファンクラブに入ってたと思います。


麦子さんを演じた堀北真希さん。最高だったので、踏まれても良かったです(唐突にアウトな文章)。
麦子さん


他の役者さんたちも超良くて、母親・彩子(余貴美子)は「あれ? なんで僕の母親がスクリーンに!? (゚д゚;)」とカン違いしそうになるくらいの“母親感”があったし、兄役の松田龍平さんもグダグダしつつも妹想いなムードが素晴らしくてね…(しみじみ)。麦子に親切なミチルを演じた麻生祐未さんも地味だけど優しい中年女性(実は腐女子)を見事に演じていて、「50代女性もアリですな ( ̄ー ̄) ニヤッ」と己のストライクゾーンが広くなったほど。アニメイト渋谷店のバイト仲間を演じた田代さやかさんも安定感があって素敵でした。


後述しますが、この母親は他人とは思えなかったのです。
母親の彩子(余貴美子)

松田龍平さん、ちくしょう、また女性ファンが増えそうな“良い感じにダメな男”でしたよ(心の狭い文章)。
兄の憲男(松田龍平)

麻生祐未さん、50歳でも全然イケる…って、よくよく観れば普通にスゲー美人だもんね。
麻生祐未さんは最高!

田代さやかさん、出番は短いながらも好印象でした。結婚してくれないかな…(重婚)。
田代さやかさんの安定感は異常


何気に見直したのが、タクシー運転手・井本役の温水洋一さん。ストーカー疑惑を臭わせたり、麦子が下着を干しているところに登場させたり(ただ、あの赤いブラはないと思う。もう一度書くけど、あの赤いブラはないと思う)、「彼氏がいる前提で話す」という露骨な探りトークをさせたりと、散々アウトな印象を振りまいてからの、居酒屋での“大人としての説教”シーンは超カッコ良かった! 「ガキみたいなこと言うの止めなよ」から始まるあの説教、ちゃんと注意しつつも彼女に対して親身になってたりもして、同じ大人としてマジ見事。そりゃあ、監督の演出力もあるんですけど、温水のこと、少し見直しましたよ(唐突に呼び捨て)。


昨年観た主演作「アブダクティ」超イマイチだったけど、そういえば温水自体は頑張ってたっけな…(まだ呼び捨て)。
温水洋一さんも良かった!


ただ、何よりもグッときたのは、“親子の映画”として他人事とは思えなかったから。ここから凄まじくダラダラした文章になるので覚悟してほしいんですが(苦笑)、我が家は母子家庭=裕福ではなかったにも関わらず、僕が私立高校(偏差値低め&暴力多め)に行ってしまったため、母親は看護婦の仕事とは別にラブホテルの清掃のバイトをしてまして…。だから、ラブホで働く母親・彩子が自分の親とモロに重なってしまい、過去の自分の悪行の数々を思い出して胸が苦しかったんですが、しかし。今は娘のマナ子(仮名・2歳)の父親でもあるだけに「いいんだよ」と親目線でも観られたりして、本当にね、いろいろと考えさせられたのです。

監督はずっと親に迷惑を掛けていて、この映画を撮ることで母親に謝罪しようと思ったら、クランクイン直前に亡くなられたそうで…。まぁ、もともとのシナリオもこういう内容だったんでしょうけど、とにかく“親への罪悪感”の話であり、“その赦し”の話であって。あの旅館のクソ息子の母親(ふせえり)への乱暴な態度の数々は少しやりすぎに感じなくもないんですが、アレは監督なりの“自分が母親にしてきた酷い行為の投影”なんだろうな~とか思うと、それはそれで飲み込めたりしてね。

で、「結局、親子ってこういうもんなんだろうなぁ」と。クライマックス、お墓の前で「私、お母さんに酷いこと言ったんです… (ノω・、し」から始まる麦子の告白は、堀北真希さんの名演もあって涙腺を「直撃!地獄拳」なワケですが(少し「ももへの手紙」「アタシ、お母さんの気持ち、全然分かってなかったんだ!ヽ川TДT)ノ」を連想)、「多くの人が自分の親に対して罪悪感を抱えているものなんだろうなぁ」と、しみじみ思いまして(毒親の問題とかは置いといて)。


このシーン、泣かない人類はいないんじゃないでしょうか… (ノω・、)
墓場で泣く麦子!


たまに「日本語ラップ親に感謝しすぎw」なんて文章を見たりして、ちょっと検索すると実際は日本のヒップホップに“親に感謝する曲”はほとんどないみたいですけど、何はともあれ、自分が親になってみれば親に感謝したくなることはスゲーある。父親と離婚したら、2人で仲良く暮らせると思っていたのに(姉たちは家を出てたので)、僕自身が彼女をあんなに嫌うようになるなんて、夢にも思わなくて。この僕ですら、赤子のころは可愛かったろうに、母親としては思い入れもあったろうに、大きくなって「クソババァ!」とか罵られたら、そりゃあ、ショックだったろうなって思うと涙が出て来て、元旦、実家に帰った時もお年玉を渡しましたよ、本当にごめんなさい。

でもね、やっぱり全部は謝れない。例えば、酔っ払って帰って来て、散々嫌な話を聞かされたこととかは、母親的にツラい時期だったのはわかるけど、僕自身、どうにも譲れない。だから、ふと1人で彼女のことを想うとね、焼き土下座して謝りたい衝動に襲われるんですが、ここには焼き土下座強制機がないからやらない感じ(だって、ないのだもの)。例えば、「寄生獣」の「母親の火傷のエピソード」は何度読んでも涙で眼球が飛び出すので指で押し戻しているワケですけど(少しウソ)、たぶんほとんどの人が大なり小なり、いろいろと謝れないまま、親と別れるんでしょうな。


幼い息子を咄嗟に庇う母親・信子! そのせいで手には火傷が残ってしまい…。
テンプラ鍋を素手で!

新一ったら、後にこんなことを言うのです… (ノДT) テメェ、クソ映画にしたら許さねぇからな!(唐突な憎悪)
火傷の痕が気になって


それ故、親になった僕は逆に、自分が親にそうしたように、これから娘のマナ子に冷たい態度をとられたり、嫌われたり、罵られたりするんだろうなぁと。でも、そういう子どもが繰り出す技のすべてを愛で受けきることが、何よりも“自分の親への感謝”ということになるんじゃないだろうか。漫画を捨てられた麦子が怒るシーンとか、週刊プロレスのバックナンバーを勝手に捨てられて母親をハードに罵倒したことを超思い出したけど、今度は僕がマナ子の大事なモノを間違えて捨てちゃったりして、「クソジジィ、さっさと死ねよ 川 ゚д゚)、ペッ」って怒られたりして…。なんかね、そう考えると…すごく…ドキドキしてきました…(間違った着地)。


まぁ、娘からの技はすべてこのアントニオ猪狩さんのような覚悟で受けきろうと思っております(「グラップラー刃牙 完全版」第18巻より)。
三角絞めでつかまえて-アントニオ猪狩さんの言葉1


ううむ、非常にワケのわからぬ文章になってしまってすみません…。要は、そんな感じで考えさせられたので、スゲー泣いたし、スゲー良かったのです。ラスト、彩子が愛した「赤いスイートピー」が流れつつ、麦子が1人で駅まで歩いて行く中、「どう考えてもあんなティッシュの中に書類はまぎれこまないだろ」と思わなくもなかったし、あの「通帳に母親のメッセージが~」のくだりは説明的で蛇足に感じなくもなかったけれども!


まぁ、貼っておきますね↓




その直後の“自転車乗りの母子のショット”がほとばしるほど素晴らしくて、涙腺の堤防が再度決壊してその涙がドンドン流れ込んでくる穴を偶然発見した少年が自分の腕でふさぐも即死するほどだったのでノー問題(突然のハンス少年オマージュ)。エンドクレジット後、“修理された目覚まし時計”が写るのも凶悪で、思わず「不良少女とよばれて」の西村朝男風に「母さーんッ!ヽ(TДT)ノ」と叫びそうになりましたよ…。


このショット、マジでヤバいというか、今見てもクラシックなブルーになって涙が溢れちゃう… (ノДT) ナニソレ
このショットが泣ける!


もう一度、貼っておきますね↓




そんなワケで、この映画は僕にとって大事な作品になりました。あの劇中のアニメのクオリティ&使い方にも笑ったし、吉田恵輔監督、あらためてスゴい人だと感心しましたね。本当は100点でも良かったんだけど、冒頭のタクシー運転手が警官をはねる場面、いくら警官が許そうとも前の座席に顔を打ち付けた乗客のことを考えたら人身事故の処理をすべきであって。いや、そういう作品じゃないのはわかってるんですが、どうしても気になってしまったので、95点に落ち着いた次第。今、ひな祭りの時期が近づいたら、娘を連れてまた母親に会いに行こうかなぁと思ったりしております (・ε・) オシマイ




昨年観た吉田恵輔監督作。良い映画だけど、スゲー痛いので気をつけて!



なんとなく思い出した石井裕也監督作。スゲー良い映画ですよ。



まったく関係ありませんが、大好きなドラマを貼っておきますね。全話録画してありますけど、Blu-rayが出たら買おうかなぁ…。



タイトルから思い出した関係のない漫画。大好きだけど、ウチのマナ子の方が可愛いのさ(大人げない文章)。